みなさんの中には大学生の方や、これから大学に進学される方も多いかと思います。
大学に入ると、教授や助教授といった自分の専門研究を行いながら、みなさんに専門分野をわかりやすく説明してくれる、いわば先生のような方が存在します。
特に教授ともなると、年齢もかなり高くなり、いかにも偉くてすごい人のようなオーラを放っています。
そこで今回は、そうした大学教授の年収がいくらくらいなのか、また大学教授になるにはどうすれば良いのかなどをわかりやすく解説していきます!
お金のカタチでは、天皇陛下や内閣総理大臣、裁判官、国会議員などの年収についても解説しています。気になる方はこちら。
大学教授の平均給与はいくら!?私立と国立でどのくらい違う!?
大学教授の平均年収はいくら!?
まずは大学教授の平均年収がいくらくらいなのかを見ていきます。
賃金構造基本統計調査調によれば、大学教授の平均年収は1.112万円とされています。
月間の給与としては67万円程度で、ボーナスは300万円ほどとなっています。
こうして見るとかなり好待遇に思えますが、平均年齢が57.3歳であり、民間企業ならばかなり年次もあがって順調なら部長レベルに達していると考えられることから、それほど高すぎる訳ではないとも言えます。
またこれから見ていくように、国立大学と私立大学ではかなり教授の報酬の大きさが異なるようなので、合わせて比較していきますね。
国立大学の教授の平均年収ランキング!
先ほどは大学教授全体の平均年収をご紹介しました。
でもそもそも考えて見ると、国立大学と私立大学って学生の人数も異なれば、学費もかなり違いますよね。
そのため、教授の年収も国立大学と私立大学では若干異なるのです。
文部科学省の行った「文部科学省所管独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(平成27年度)によれば、国立大学法人86全体では、大学教授の平均年収は1005.8万円になります。
国立大学の場合には地域的な変動もあるので、東京の大学と地方の国立大学の教授では年収は異なるようです。
また基準となるのがその地域の公務員の年収ですが、大学教授の年収は公務員とほぼ同じくらいと考えておくとよいでしょう。
ここで先ほどの報告に基づいて、全国の国立大学教授の平均年収をランキングで発表していきます!
【国立大学教授の平均年収ランキング】
- 東京医科歯科大学 1183.1万円
- 東京大学 1159.4万円
- 政策研究大学院大学 1143.1万円
- 東京工業大学 1128.8万円
- 東京海洋大学 1118.9万円
- 東京農工大学 1098.9万円
- 大阪大学 1095.4万円
- 九州大学 1087.3万円
- お茶の水女子大学 1087.0万円
- 総合研究大学院大学 1085.4万円
やはり東京大学をはじめとした、都内の名門大学の教授の年収は高めに設定されているようですね。
また最も年収が低めになっているのが小樽商科大学で、824万円です。
私立大学の教授の平均年収ランキング!
一方、私立大学は大学によってまちまちです。
中には平均年収が1000万円を超える大学もたくさんあります。
また名門大学の教授の年収はやはり学生も多く、人気が高いことから年収は高めになっています。
では、平均年収.jpでの発表情報を元にランキングを見ていきますね。
【45歳教授の平均年収ランキング】
- 早稲田大学 12,767,900円
- 中央大学 12,763,790円
- 明治大学 12,652,517円
- 関西大学 12,352,330円
- 同志社大学 12,335,810円
- 立教大学 12,332,509円
- 関西学院大学 12,222,720円
- 法政大学 12,041,745円
- 慶應義塾大学 11,868,160円
- 立命館大学 11,839,840円
第一位は早稲田大学になりました。
やはり早慶やMARCHと呼ばれる関東の名門大学たちが上位を独占していますね。
その中でも立命館大学や同志社大学などの関西勢もランクインしているのが目立ちますね。
【55歳の教授年収ランキング】
- 中央大学 14,269,670円
- 明治大学 14,131,032円
- 関西学院大学 14,005,680円
- 早稲田大学 13,982,380円
- 立教大学 13,926,875円
- 関西大学 13,881,350円
- 同志社大学 13,879,940円
- 慶應義塾大学 13,603,360円
- 法政大学 13,515,447円
- 立命館大学 13,211,350円
55歳になると、中央大学や明治大学が早稲田大学を抜いて上位に食い込んでいます、
しかし上位の顔ぶれ自体は45歳のケースとそれほど変わりませんでした。
大学教授になるにはどうすればよい!?
まずは大学院に進学する必要がある!
大学教授は実は医師や弁護士といった資格を持って行う仕事ではありません。
ですから、ビートたけしさんのようなタレントの方であっても、オファーがあれば大学教授にはなることができます。
とは言え、原則としては大学院で勉学をしっかり修めていることはマストと言えます。
博士課程を修了する!
大学院に行くと、修了後には修士という肩書きがつきます。
しかし、大学教授を目指すのであれば、この修士という肩書きだけでは不十分です。
さらに大学に残って研究を続けて博士課程を修了して、博士として学問を修める必要があるのです。
つまり大学の4年間に加えて、修士過程と博士過程の6年間の研究を続ける必要があるのです。
優秀な人であってもまずは助手からスタート
こうして学生としての研究が修了し、いよいよ博士となったとします。
仮に博士となったとしても、大学教授への道は確約されている訳ではありません。
博士課程が修了すると、今度は助手として教授陣の研究のサポートを行いながら、自身の研究を深めて行く段階になります。
助手になるためにも、大学が公表している求人を探し、自分の就職先を探さなければなりません。
教授からの推薦が得られれば常勤講師へ
こうして自分がついて行く教授や研究室が見つかり、助手や助教授といったステップアップをしていきます。
こうしたステップは民間企業と同じように他者評価によるものなので、教授との良好な関係を築きながらも、自身の研究を並行して行う必要があります。
また、大学の講義を請け負うこともあります。
自分の研究、大学での講義、教授のサポートなどに追われてしまうので、最もハードな段階になりますが、ここでしっかりと研究を続けて素晴らしいものに仕上げられると一気に教授への道はひらけていきます!
助教授になっても5年以上の勤務が必要
助手から助教授になるといよいよ教授へのカウントダウンが始まりますが、おおよそ5年間の実務が必要であると言われています。
現在は教授陣の高齢化や、上のポストがなかなか開かない状況もあるので、人によっては40代まで助教授といった方も多くなっています。
大学教授への道はかなり厳しい
こうして見たように、大学教授になるためには、かなり険しく長い道のりであることがわかりました。
民間企業の出世競争とはまた違った高い競争が、大学での教授争いにはあるのです。
ただ、研究好きな人にとってはそもそもそれが楽しみであったり、生きがいである場合もあります。
自分の研究したい分野が明確にあり、それに対して人生をかけた努力をしたいという方であれば、そうした競争も突破できるかもしれませんね。
今回は大学教授の年収を、全体・私立大学・国立大学の3つの観点から検証していきました。
狭き門であり、かつ長期にわたる競争が予想される職業でありますが、何かに没頭していたい人や勉強が大好きな人にはもってこいの環境ですね。
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