近年では女性が働きやすい環境を整備するような政策がとられるなどといった状況が多くあります。
この結果もあってか、共働き夫婦の割合は年々増加しており、高齢者世帯を除くと、半数を超える世帯では夫婦が共働きの状況にあるとの試算も総務省から発表されています。
一般に共働き世帯では、夫と妻のどちらか一方が働く場合よりは収入は高くなりやすいです。
とはいえ、現状を見てみるとどれほど収入があったり、貯金ができるのかなどはわからない部分も多いでしょう。
そこで今回は、共働き世帯の平均貯金額や平均収入を総務省の統計を元に発表していきます。
最後には、共働きであるからこそ気をつけたいポイントも合わせてご紹介していきます!
共働き世帯の平均貯金額はいくら?年齢・家族構成別に紹介
ここでは、共働き世帯の平均貯蓄額を世帯年齢や世帯の構成ごとにご紹介していきます。
ではまず、世帯年齢ごとの共働き世帯の平均貯金額を見ていきます。
総務省が発表した「家計調査(家計収支編)」(2016年)によれば、2人以上の勤労者世帯(→共働き世帯)の1世帯あたりの平均預貯金額は、次のようになっています。
- 29歳以下:307万869円
- 30~39歳:397万31円
- 40~49歳:436万505円
- 50~59歳:466万459円
当然ですが、年齢が上がるにつれて貯蓄金額も大きくなっていくことがわかりますね。
では、家族構成が変わると貯蓄の大きさはどのように変わっていくのでしょうか!?
続いて参照するのは、同じく総務省による「平成26年全国消費実態調査」という統計です。
これによれば、共働き世帯の預貯金額の平均は、家族人数別で以下のようになっています。
- 2人家族:314万567円
- 3人家族:343万898円
- 4人家族:369万046円
- 5人家族:388万984円
やはり家族人数が多いほど、教育などにかかるお金が多くなる傾向があります。
そのための準備として、比較的多くの貯蓄を用意しておいたり、保険に加入しておくなどの対策が必要になるようですね。
共働き世帯の平均収入はどのくらい?家計収支の内訳は?
共働き世帯の平均収入は約600万円!
総務省が実施した、平成29年度の家計調査報告書(家計収支編)によれば共働き世帯の全世代平均での年間収入額は608,491円となっており、そのうち可処分所得は、497,037円となっています。
共に前年に比べて、実質値で0.6ポイントの増加幅となっているため、家計に対する風向きも良好であると考えられますね。
また世代別で細かく共働き世帯の収入を見ていきます。
- 29歳以下:432万4272円(1ヶ月あたりの収入:36万256円)
- 30~39歳:559万8024円(1ヶ月あたりの収入:46万6502円)
- 40~49歳:647万9040円(1ヶ月あたりの収入:53万9920円)
- 50~59歳:713万7432円(1ヶ月あたりの収入:59万4786円)
ちょうど30代から40代に差し掛かる段階あたりで平均の世帯収入である600万円を超えるようですね。
では続いて、共働き世帯の家計収支の内訳を簡単に見ていきます。
共働き世帯の家計収支の内訳は?
先ほどの調査を引き続き参照しながら、平均的な共働き世帯の家計収支の内訳を見ていきます。
まず消費支出ですが、こちらの項目の金額は335,859円となっており、中でも食費が全体の22.3%、高熱水道費が6.1%、住居費が5.0%、親などへの仕送り金額が21.6%となっています。
一方、非消費支出は111,454円となっており、残りの収支黒字分が161,178円となっています。
共働きでない世帯に比べると、収入が大きくなることにより、家賃や光熱費などへの負担割合が小さくなるなどの違いが見られました。
共働き家庭だからこそ注意するべきお金の使い方!3つのポイント
子供がいないうちになるべく貯金を作っておく
やはり若い間にはやりたいことも多くあり、出費も大きくなりがちです。
ましてや新婚などで楽しい時期ですと、貯金をするなんて二の次になってしまいがちです。
しかし、いざ子供ができるとなかなか貯金をする余裕はなくなってしまいます。
もちろん会社での昇進などもあるため、年収は上がっていくとも予想できますが、産休や育休で一時的に共働きで無くなるなどの状況を考えると、それほど家計に余裕はないと思われます。
ですから、子供ができる前の比較的お金に余裕がある段階から、計画的に貯蓄をしておくことがおすすめです。
夫婦の収入を互いにチェックできる環境にしておく
共働きの夫婦によくあるのが、完全に財布や口座を分けているケースです。
この場合には、どうしても計画的な貯金が夫婦としてできにくくなったり、相手がいくら貯金をしているのかも不明確になってしまいます。
この結果、「相手はしっかりとお金をためているはずだ」とお互いが勘違いして、結局は夫婦で貯金が全くない、なんてことも起こり得ます。
特に男性側の年収が低い夫婦などでは、プライドや面目のために互いの収入は教えないケースもあるかと思いますが、貯金という要素だけで見るとそうした管理の仕方は望ましくありませんね。
細かな買い物も夫婦で一緒に行く習慣をつける
夫と妻の両方が収入を得ているケースでは、買い物担当などが決めにくい場合があります。
かといって分担もせずに買い物をしてしまうと、同じものをいくつも買い揃えてしまったり、買い忘れが生じたりと不都合が多く生じます。
そのため、なるべく夫婦一緒に買い物に行く習慣をつけることで、コミュニケーションの機会も増えますし、お金の管理も楽になります。
お互いが自分の見えるところでお金を使うように心がけることで、不透明さもなくなるなどのメリットもあります。
貯蓄の心配があるご家庭は、プロのファイナンシャル・プランナーに相談するのもおすすめ
共働きのご家庭は、専業主婦(主夫)家庭と比べて収入が多い分、「お互いの収入を知らない」「貯金意識が低い」といった傾向もあるようです。
実際、お互いにどれくらい貯金ができているか知らず、いざという時に蓋を空けてみたら全く貯金ができてなかった・・・!なんて話もちらほら。
もし本記事を読んで、うちは大丈夫?と思った方は一度、夫婦で貯金の必要性や目的を相談してみることをおすすめします。
ご家庭で効率的に貯金をしていくためには夫婦二人の協力が欠かせません。
また、家計見直しをする際は、プロのファイナンシャル・プランナーなどの客観的なアドバイスを受けることで二人だけでは気付かなかったよりより貯蓄方法が見つかることもあります。
もしファイナンシャル・プランナーへの相談をするなら、リクルートが運営している「保険チャンネル」がおすすめです。
保険チャンネルは、日本全国のFPを探せる無料相談サービスです。相談は何度いっても無料なので、気になる方はぜひ一度利用してみはいかがでしょうか。
ライフプランをしっかりと立てて、計画的な資産構築をしていくように心がけましょう!
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