CMなどでよく見る医療保険ですが、自分に必要かどうか、なかなか結論が出ないという人は意外と多いです。
そんな中で一つの指標となるのは、何歳で加入するかということです。
早すぎてもそもそも健康だし、遅すぎても意味がない、と考える人にとって、何歳で加入するという指標は非常に助かるものですよね。
そこで、今回は医療保険は何歳から加入すればよいのかということを考えていきます。医療保険に加入しようか迷っている人は、ぜひ最後までご覧ください!
年代・年収別の医療保険への加入率を紹介
医療保険には何歳から加入すればいいのか、という話に入る前に、年代・年収別の医療保険への加入率を確認しておきましょう。
この項目では、公益財団法人生命保険文化センターによる、平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」を参考にしています。
世帯主年齢別の加入率
世帯全体の医療保険への加入率88.5%です。前回の調査(平成27年度)では、91.7%でしたので、微減したといえます。
では、世帯主の年齢別の医療保険への加入率を見てみましょう。
世帯主の年齢 | 医療保険への加入率 |
29歳以下 | 93.9% |
30歳~34歳 | 82.6% |
35歳~39歳 | 87.4% |
40歳~44歳 | 94.3% |
45歳~49歳 | 91.8% |
50歳~54歳 | 95.1% |
55歳~59歳 | 93.7% |
60歳~64歳 | 91.3% |
65歳~69歳 | 87.4% |
70歳~74歳 | 86.3% |
75歳~79歳 | 81.5% |
80歳~84歳 | 75.4% |
85歳~89歳 | 64.3% |
90歳以上 | 62.5% |
世帯主というのは、一家のの大黒柱であることが多いです。そんな世帯主だからこそ、不測の事態のために医療保険に入っておこうと考える人が多いのでしょう。
さすがに後期高齢者(75歳以上)ともなると、医療保険への加入率は下がっていきます。
これはなぜかと言うと、高齢者になると病気にかかる確率は上がるものの、公的な補償が充実しているからです。
それに対して最も医療保険への加入率が高いのは、50歳~54歳の95.1%でした。この年齢の世帯主だと、子供が大学生~社会人ぐらいでしょうか。
子供にお金がかかる最後にして最大の時期かもしれません。
従って、病気で働けなくリスクに備えて、医療保険に加入しているという方が多いのでしょう。
世帯年収別の加入率
では、世帯年収別の医療保険への加入率を見てみましょう。
世帯年収 | 医療保険への加入率 |
200万円未満 | 81.9% |
200万円以上~300万円未満 | 82.8% |
300万円以上~400万円未満 | 84.5% |
400万円以上~500万円未満 | 90.9% |
500万円以上~600万円未満 | 91.3% |
600万円以上~700万円未満 | 92.0% |
700万円以上~1000万円未満 | 90.4% |
1000万円以上 | 92.8% |
世帯年収別の医療保険への加入率を見てみると、年収が上がるごとに加入率も上がる傾向があるように思われます。
年収がそこまで高くない人にとっては、医療保険料はそれなりの負担ですので、加入できないという人もいるかもしれません。
逆に年収が高すぎても、万が一の際にもお金には困らないことから、医療保険の重要性も下がるかもしれませんが、このデータからはわかりません。
医療保険に入るタイミングは何歳?目安を紹介!
医療保険に加入するタイミングは、いくつかあります。
その中で、最もわかりやすいのが、結婚する・子供ができる・家を買うなどのライフイベントがあるときです。
実際、守るものが増えると感じて、このタイミングで医療保険に入ったという方も多いのではないでしょうか?
特に世帯主で、家計の大半を支えているという人は、何かあった時に生活する術がなくなってしまったのでは困りますので、医療保険に加入しておくことお勧めします。
また、医療保険への加入可能年齢は、保険会社にもよりますが0歳~90歳です。
理想としては、若いうちから終身の医療保険に入っておくことがベストですが、一生涯保険料を払うものなので、そう安直には決められないと思います。
ですので、何歳に加入すると決めるよりは、ライフイベントがあるときなど、自分と周りの環境が変わるときに検討するのがいいでしょう。
強いて何歳かといえば、結婚や出産などのイベントが多い30代ということになりますが、あくまで目安なので、30代にとらわれすぎる必要はありません。
また、医療保険を検討するときは、高額療養費制度や医療費控除といった公的な補償も確認しましょう。
場合によっては、それだけで事足りるかもしれません。
そもそも医療費はいくらかかる?年代別の平均を紹介!
では、そもそも医療費がどれぐらいかかるのか、厚生労働省の2015年度の調査をもとに紹介します。
ちなみに、以下の数字は個人にかかる医療費全体を指します。ですので、個人の自己負担額を表すものではありません。
年齢 | 年間の1人当たりの平均医療費 |
0~4歳 | ¥245,500 |
5~9歳 | ¥136,600 |
10~14歳 | ¥105,500 |
15~19歳 | ¥80,900 |
20~24歳 | ¥83,200 |
25~29歳 | ¥106,800 |
30~34歳 | ¥125,400 |
35~39歳 | ¥139,700 |
40~44歳 | ¥157,400 |
45~49歳 | ¥193,000 |
50~54歳 | ¥246,200 |
55~59歳 | ¥306,200 |
60~64歳 | ¥386,500 |
65~69歳 | ¥488,500 |
70~74歳 | ¥642,500 |
75~79歳 | ¥778,400 |
80~84歳 | ¥920,600 |
85歳以上 | ¥1,063,100 |
全体 | ¥332,000 |
見ていただけるとわかる通り、高齢者の医療費の高騰が際立っています。
一生涯にかかる医療費の半分は65歳以上でかかるものだという説もありますが、この表を見ても納得ですね。
この表を見て、将来の膨大な医療費に備えて早めに医療保険に加入しておこうと考えるか、高齢になるまでい医療費はほとんどかからないので、医療保険へ加入しないと考えるかはあなた次第です。
この後の項目も読んで、総合的に決めることをお勧めします。
若いうちから医療保険に加入するメリットとデメリット
若いうちから医療保険に加入するメリットとデメリットを紹介します。
メリット
若いうちから医療保険に加入する最大のメリットは、保険料が安いということです。
年齢が上がってから医療保険に加入しようとすると、病気のリスクも上がっていることから、保険料がかなり高くついてしまいます。
若いうちに加入するとの差は大きく、場合によっては倍以上になることもあります。
また、同様に若いうちに医療保険に加入する際は、健康体であることが多いので告知に引っかかることが少ないです。
デメリット
若いうちから医療保険に加入することの最大のデメリットは、医療を取り巻く環境が変化することです。
例えば、現在の死因1位のがんが、将来的に薬ですぐに治るようになったとしたら、現在のガン特約の必要性はかなり低くなりますよね。
そんなことがあるのかと思われるのかもしれませんが、例えば1947~1950年の死因第一位であった結核は、現在では当たり前に治る病気です。
しかも、手術が必要な場合もほとんどなく、薬だけで治るのが一般的です。
従って、医療の発達によって今ある医療保険が必要なくなるということは、十分に考えられると言えそうですね。
そういったことにより、加入している医療保険が時代遅れになってきたとしても、保険料を支払い済みで乗り換えしにくい、という状況もありえます。
若いうちは、定期型の保険で様子見するという手段も、候補の一つにするといいかもしれません。
赤ちゃんや子供には医療保険は必要ない?
逆に、赤ちゃんや子供のうちから医療保険に加入するというのは、どうなのでしょうか?
赤ちゃんや子供が医療保険に加入する必要性は低い
赤ちゃんは生後6か月を過ぎるころから、病気にかかりやすくなります。これは、お母さんからもらっていた免疫の効果が切れるからです。
ただ、子供の医療費に関しては、自治体ごとに補助金・助成金制度がありますので、負担はかなり少なくすみます。
その制度が何歳まで適用されるのかは、自治体次第です。
未就学児限定のところもあれば、中学生になるまで適用される自治体もありますので、もしこれから引っ越しをするなどあれば、先に確認しておきましょう。
基本的に、子供が医療保険に加入する必要性は低いと考えてよいです。
ただ、先天性の疾患があるなど、医療費が通常よりかかりそうなら、医療保険に入ることも視野に入れた方がいいかもしれませんね。
詳しくは以下の記事をご覧ください!
子供は医療費助成制度が終了するタイミングで加入するのも手
子供にも医療保険に加入させたいという方は、お住いの自治体の医療費助成制度が終わるタイミングで医療保険に加入させましょう。
また、子供が大人になるときまで名義を親の名前にしておいて、大人になった時に子供名義に変更するという、ちょっと変わったやり方もあります。
このやり方だと、子供が何かお金が必要な時に、医療保険を解約してまとまったお金を手に入れられたりできるなど、貯蓄の意味合いも強くなります。
そのためには、解約返戻金があるタイプの医療保険を選びましょう。
加入した後でも見直しは可能 ライフスタイルに合わせて加入しよう
医療保険は加入した後でも見直しは可能です。
掛け捨てタイプのものだと、今まで払った保険料が無駄になってしまうこともありますが、時代に合わない保険に加入しているよりは、新しいものに乗り換えた方がいいです。
何歳から加入すると決めてしまうよりかは、自分と周囲に必要だと納得できる保険を見つけたら、加入するぐらいの気の持ちようでいいかもしれませんね。
ただ、自分に合った保険がどのようなものなのか、わからないという人もいるでしょう。
そんな時は、保険の無料相談がお勧めです。
年齢や家族構成によって、最適な保険プランは変わっていきます。無駄な保険料をかけないためにも、ぜひ見直しをしてみましょう。
以下のページでおすすめの保険見直し相談を紹介しています。是非ご利用ください!
暮らしに役立つお金の情報を無料でお届けしています!