2019年の10月1日から、いよいよ日本の消費税率は10%へと増税されました。
こうした増税を行うと、一般的には消費者による消費(モノを買ったり、何かサービスを受けるためにお金を使うこと)は、以前よりも冷え込むものと想定されています。
民間による消費が少なくなると、企業の収益が上がりにくくなり、それは結局従業員の給与が下がってしまう、最終的には収入が少ないのでさらに消費がしにくくなる、という悪循環が起こってしまうのです。
政府としても税収は増やしつつも、消費は落ち込ませたくないというのが本音でしょう。
こうした状況を踏まえて、政府は今回の増税に伴い、ポイント還元という方法で消費の落ち込みを少しでも抑えようとしています。
増税の影響でなかなか家計も苦しくはなっていますが、キャッシュレスポイント還元を利用することでわずかではありますが、使用代金の一部をポイント還元してもらうことができるのです。
そこで今回は、キャッシュレスポイント還元事業について簡単に解説していき、皆さんの家計に少しでも役立つ情報をご紹介します。
キャッシュレスポイント還元事業をおさらい!仕組みは?
キャッシュレスポイント還元事業について、まずはおさらいしておきます。
キャッシュレスポイント還元事業とは、公式のホームページによると、次のように記されています。
キャッシュレス・消費者還元事業は、2019年10月1日の消費税率引上げに伴い、需要平準化対策として、キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含め、消費税率引上げ後の9カ月間に限り、中小・小規模事業者によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元を支援する事業です。
つまり、消費税が10%へ増税されることの影響の軽減と、キャッシュレス決済の普及を同時に推進するための制度なんです。
そのための費用や予算は政府が捻出します。つまり、キャッシュレスポイント還元事業は、国が進めている事業なんですね!
仕組みとしては、消費者が認定された店舗でキャッシュレス決済をすることで、最大5%の還元が受けられるというものです。
使った金額の5%が返ってくると考えると、かなり大きな金額ですよね。
10%増税があったとしても、最終的に5%がポイント還元できるのであれば、うまくやれば増税前よりもお得になるのではないかとも考えられますね!
ただ、キャッシュレス決済をしたのち、ポイント還元を受けるためには、事前の登録が必要な場合もあります。
今回は、主に交通系ICカードを利用した場合のポイント還元の方法や、事前の登録に関して詳しくみていきたいと思います。
主要交通系ICカードのポイント還元方法まとめ!SuicaやPASMOはどうなの?
それでは、まずは身近な交通系ICカードから見ていきましょう。
PASMO
- ポイント還元方法(手段):3か月分のポイントがチャージする形で還元される
- 事前準備:WEBサイトに登録
- 還元上限ポイント:20,000ポイント/3か月
首都圏の主に私鉄でよく使われているPASMOは、ポイントの還元方法がかなり特殊です。
まず、還元率に関してですが原則として、中小・小規模店舗等では購入金額の5%、フランチャイズチェーンに属する中小・小規模店舗等では2%が還元されます。
登録方法は、WEBサイトで会員登録するだけなので、すでにカードを持っている人にとってはそれほど苦ではなさそうですね!
また、ポイントが貯まる方法としては、「キャッシュレスマーク」のあるお店でいつも通りPASMOでお会計をすることで自動的にポイントが還元されていきます。
実際にたまっているポイントは会員ページで細かくチェックすることができるのが嬉しいですね。
ポイント還元のタイミングは、2019年10月〜12月に利用している分に関しては2020年1月に、2020年1月〜3月に使用した金額に伴う還元ポイントは2020年4月に皆さんのPASMOに還元される予定です。
最後にポイントが還元を受けることができる場所についてですが、定められた駅でチャージすることによって、受け取ることができます。
定められた駅というのは、鉄道各社によって決まっており、PASMOの公式ホームページで確認することができます。大きなターミナル駅では大方可能ですが、念のため確認しておきましょう。
Suica
- ポイント還元方法(手段):利用月翌月の上旬にまとめて還元
- 事前準備:JRE POINT WEBサイトにSuicaの登録が必要
- 月々の還元上限ポイント:チャージ額にポイント還元率をかけたものが、還元ポイントの上限
Suicaの場合には、1ヶ月ごとにポイントの還元が実施されることが特徴的です。
PASMOのケースでは、3ヶ月に1回の還元ごとの精算になっていましたが、Suicaだとコツコツとポイント還元が受けられるのでややポイントがたまっている実感は大きいかもしれません。
基本的には20円の利用ごとに1ポイントが還元されます。(還元率2%の場合には、50円ごとに1ポイントを還元)
ただしポイントの還元を受けるためには、記名式のSuicaカードであることなどの条件があるので、JRE POINTのWEBサイトで確認してみてください。
manaca
- ポイント還元方法(手段):用金額に基づき還元ポイントを算出し、翌月中に集計したミュースターポイントを還元
- 事前準備:対象のmanacaを事前にミュースター会員へ登録する必要がある
- 月々の還元上限ポイント:1枚のマナカに還元できるSF(ポイント)の上限は20,000ポイント
manacaカードでも他のカードと同様に、中小企業・小規模事業者が運営する参加店舗ではご利用金額の5%相当、コンビニ等のフランチャイズチェーン参加店舗ではご利用金額の2%相当がポイント還元されます。
ポイントの還元の上限としては、1枚のカードに保有できる上限が20,000ポイントで、有効期限が還元開始から1年間となっています。
ICOCA
- ポイント還元方法(手段):対象店舗での1か月間のご利用金額に対して5%または2%のICOCAポイントを付与
- 事前準備:ご利用日の前日までにICOCAポイントサービスの利用登録(無料)の完了が必要
- 月々の還元上限ポイント:月額15,000ポイント
ICOCAの有効期限はありません。
そこがICOCAでのポイント還元を利用する大きなポイントですね。
主要QRコード決済の還元方法まとめ!還元率が高いのは?
続いて紹介するのが、最近普及が進んでいるQR決済です。
まだまだ使ったことのない方も多いかと思いますので、各社の特徴を含めながら紹介していきます。
PayPay
PayPayでは、最大のポイント還元が5%となっており、この部分では他のものと違いはありません。
しかし、PayPayは10月1日〜11月30日まで「まちかどPayPay」と呼ばれるキャンペーンを実施し、金融機関の口座からのチャージやヤフーカード(クレジットカード)経由のPayPay決済で5%の還元を受けられるという特典を設けています。
つまり、ヤフーカードと合わせてPayPayを利用すると、最大で10%ものポイント還元を受けることができるのです。
もちろん対象のカードを持っていない場合には通常通りの還元率になってはしまいますが、人によっては増税前よりもだいぶお得になることがわかりますね。
LINE Pay
LINE Payでは前の月の利用金額に応じて、マイカラーというものを設定しています。
1万円未満はホワイトで0.5%、5万円未満はレッドで0.8%、10万円未満はブルーで1%、10万円以上はグリーンで2%の還元となるので、還元率は5.5%〜7%となります。(販売業者からの還元率が5%とした場合)
キャンペーン期間も2019年10月1日から2020年6月30日までとかなり長いキャンペーンになっているので、安定して高還元率がキープされるのでオススメです!
クレジットカードのポイント還元は?オススメのカードはどれ!?
ではクレジットカードでのキャッシュレスポイント還元を利用するとどうなるのでしょうか?
ここでは、比較的ユーザーの多い6つのカードに関して解説していきます!
クレジットカードにも、ポイントの還元率は最大で5%ほど、フランチャイズ系のお店では2%となっています。
基本的にどのカードでも、交通系ICのような事前登録が不要であることも手軽で嬉しいですね。
ですから、ポイント還元率で差別化を図るのではなく、ポイント還元がされるタイミングや上限金額を比較する際の軸にしていただけるよ良いかと思います。
三井住友VISAカード
三井住友カードの基本情報は以下の通りです。
発行会社 | 三井住友カード株式会社 |
ポイント還元方法 | 引落相殺 |
ポイント還元時期 | 利用月の翌々月請求時 |
必要な事前準備 | なし |
ポイント還元の上限 | 15,000ポイント/月 |
三井住友VISAカード!世界200ヶ国以上の国と地域で利用できるVisaカードです。
Visaといったら三井住友VISAカード、といわれるほどの圧倒的な知名度と信頼度を誇るカードですよね。
年会費永年無料で充実したサービスを使い続けることができます!
信頼性も高く、しっかりとポイント還元が受けられる点が特徴ですね。
三井住友カードのポイントは以下の3つですね。
- 安心・信頼のVisaブランド!
- 年会費無料で充実サービスを利用!
- ポイントが貯まりやすい!
楽天カード
発行会社 | 楽天カード株式会社 |
ポイント還元方法 | 楽天スーパーポイント通常ポイント |
ポイント還元時期 | 利用月の翌々月 |
必要な事前準備 | なし |
ポイント還元の上限 | 15,000ポイント/月 |
圧倒的な知名度を誇る楽天カードです。
最近ではテレビCMなどでもよく耳にする人もいらっしゃるでしょう!
大手コンビニエンスストアでは、キャッシュレス決済で購入価格の2%を割引していますが、楽天ペイに楽天カードを紐づけておけば、キャッシュレスポイント還元に追加して、1%分の楽天ポイントが付与されます!
つまり、軽減税率が適用されている商品では、消費税8%が丸々割引できて大変お得になるということになりますね。
イオンカード
発行会社 | 株式会社イオン銀行 |
ポイント還元方法 | 引落相殺 |
ポイント還元時期 | 利用月の翌々月請求時 |
必要な事前準備 | なし |
ポイント還元の上限 | 15,000ポイント/月 |
手数料・年会費が無料のイオンカードもおすすめです。
イオン、ダイエー、マックスバリュ、イオンモールなどのイオングループ対象店舗では、ポイント2倍になるので、日常的にそうしたスーパーマーケットを利用されている場合には特にオススメできるカードです!
JCBカード
発行会社 | 株式会社ジェーシービーおよびJCBグループ |
ポイント還元方法 | 引落相殺 |
ポイント還元時期 | 利用月の翌月請求時 |
必要な事前準備 | なし |
ポイント還元の上限 | 15,000ポイント/月 |
JCBグループが提供しているJCBカード。
なんと2019年中は、ApplePayまたは、Google Payをスマホに設定してキャンペーン登録することで、全員に20%キャッシュバックのキャンペーンを実施中となっています!
キャッシュレス・消費者還元制度と同時に活用すれば、とってもお得になりますね。
年会費無料、高いポイント還元率が魅力のJCBカードはぜひ手元においておきたいおすすめの1枚です。
エポスカード
発行会社 | 丸井グループ |
ポイント還元方法 | エポスポイント |
ポイント還元時期 | 毎月末締め、翌月上旬還元 |
必要な事前準備 | なし |
ポイント還元の上限 | 15,000ポイント/月 |
マルイはもちろんのこと、世界中のVisaマークがあるお店で利用ができるので、海外旅行の際などにも大活躍できるカードです。
丸井系のデパートは10%割引が受けられたり、カラオケ、レストラン、居酒屋などの割引・優待制度なども充実しています。
マルイを頻繁に利用する方などはぜひエポスカードを作ってみると良いでしょう。
アメリカン・エキスプレス・カード(アメックス)
発行会社 | アメリカン・エキスプレス・インターナショナル・インコーポレイテッド |
ポイント還元方法 | 引落相殺 |
ポイント還元時期 | 利用日から翌月以降請求時 |
必要な事前準備 | なし |
ポイント還元の上限 | 135,000ポイント/9ヶ月 |
クレジットカード5大ブランドの一角を占めるアメリカン・エキスプレスカードは、世界中で有名ですよね。
全世界で圧倒的なブランド力を持つクレジットカードですが、今回日本のキャッシュレスポイント還元事業にもしっかり登録されています!
ブランド重視のクレカなら、アメックスカードがおすすめです
ただしポイント還元の上限が他のカードよりも複雑で、9ヶ月単位で135,000ポイントなので、1ヶ月あたりでは15,000ポイントとして同額ですが、やや注意が必要となっています。
今回のキャッシュレスポイント還元事業で、新しくクレジットカードを作ってみようと考えている方も多くいらっしゃいます。
ただ、クレジットカードは種類が多く、結局どんなカードを作ったらいいのかわからないですよね?
そのような方のために、以下のページで、キャッシュレスポイント還元事業に登録されているおすすめのクレジットカードを紹介しています!
是非ご覧ください!
ポイント還元方法は、決済手段によってさまざま!取りこぼしがないようにしよう!
いかがでしたでしょうか?
ポイント還元が方法がわかっていただけたでしょうか?
キャッシュレス決済方法は膨大な数があり、すべてを紹介できないのが残念ですが、主要な決済手段についてはわかっていただけたかと思います。
しっかりと還元法補王について理解して、取りこぼしがないようにしましょう!
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