最近ではよくテレビCMでも耳にするようになった「終身保険」
皆さんの中にも、なんとなくイメージは持っているものの、具体的に理解ができている方は少ないと思います。
「保障が一生涯ってどういうこと?」「なんで保険が貯蓄になるの?」
こうした疑問がちらほら聞かれる終身保険について、今回は保険の特徴やメリット・デメリット、終身保険に向いている人やそうでない人の特徴をわかりやすくまとめていきます。
終身保険ってどんな保険!?特徴や定額保険との違いとは
そもそも終身保険とは?
皆さんの多くは一度は「終身保険」という言葉を聞いたことがあると思います。
終身保険とは、実は生命保険の一種で「万が一の怪我や病気の備えもしながら、将来のための貯蓄にもなる」といういわば保険と貯金の組み合わせのようなものです。
保険にもなりつつ、将来の資産形成にも繋がるなんて一石二鳥と思う方も多いかもしれませんが、保険には他にも定額保険といったサービスがありますし、資産形成なら銀行預金や資産運用などあらゆる方法があります。
ですので、終身保険が合う方もいらっしゃれば、そうではないという方もいらっしゃいます。
自分には終身保険が向いているのかどうなのかの判断材料になるよう、ここではより具体的に終身保険のもつ特徴を3つご紹介していきます!
終身保険の3つの大きな特徴とは
終身保険には以下のような3つの大きな特徴があります。
- 保険が一生涯にわたって受けられる
- 保険料は一生涯変わらない
- 掛け捨てにならない
終身保険のもつ特徴の一つ目は、保険期間が一生にわたって続くという点です。
定期保険であれば、満60歳まで出会ったり満65歳までなどある年齢に到達するまで、という制限付きで加入することになります。
しかし、終身保険の場合には自ら解約する場合をのぞいて、原則的に一生涯にわたって保険サービスを受けることが可能になります。
また保険料もサービス同様、一生涯変わることはありません。
既往歴があったり、年齢によって保険料が高くなるケースが他の保険ではありますが、終身保険の場合にははじめに契約した際の保険料のまま、一生涯保険に加入することができるのです。
三つ目は、解約返戻金があるため、掛け捨てにならないという点です。
定期保険の場合には途中で解約をしてしまうと、それから受け取れるお金は特にはありません。
このタイプの保険は”掛け捨て型保険”と呼ばれます。
一方、終身保険の場合には解約返戻金が解約時に受け取ることができ、場合によっては今まで支払ってきた保険料以上の返戻金がもらえるケースがあります。
こうした性質から終身保険は貯蓄のためにも活用されるのです。
終身保険と定期保険ってどのように違う!?
終身保険と定期保険の大きな違いは、
- 保険料
- 解約返戻金の有無
の2つに大きく集約されます。
まず、保険料について見ていくと若い頃の保険料は定期保険の方が保険料が安く、年齢が上がるにつれて終身保険の方が保険料を抑えられたり、そもそも保険に入っていやすくなります。
また、解約返戻金は先述の通り、終身保険の方では受け取ることができますが、定期保険では掛け捨てになるので、受け取ることはできません。
終身保険に入るメリットとデメリットって!?
終身保険に入る3つのメリット!
では終身保険に入ることで受けられるメリットは、以下の3つです。
- 将来の資金計画が立てやすい
- 税金対策にもなる
- ライフプランに合わせた資産活用の手段になる
まず、一つ目の資産計画についてですが、終身保険を考える時にやはり大きなウエイトを占めるのが、解約返戻金の存在です。
何十年後かにこのくらいの金額の返戻金が受け取れる、とあらかじめわかっていることは老後資金の計画を立てる上でもかなり考えやすくなる要素ですよね。
また、将来的に退職金以外に大きなお金が入ってくるとわかっていれば、なんとなく安心して暮らせそうなイメージもつきやすいです。
また、終身保険に加入することが税金対策にもなります。
生命保険による保険金には相続税において非課税になる一定の枠が設けられています。
単に資産を相続する場合よりも、相続税を低く抑えることができる場合が多くあります。
ですので、単に現金として余剰資金を寝かせるのであれば、終身保険に入っていた方がお得になります。
三つ目のライフプランに合わせた活用についてですが、これも解約返戻金があることで、急な物入りの際にまとまった資金を集めることができるというメリットがあります。
例えば、子供の大学資金のために終身保険に入っていた場合、資金が必要であれば解約して解約返戻金を受け取ることが可能ですし、資金が十分にあれば、そのまま終身保険に入っておくことも可能です。
終身保険に入る際のデメリットや注意点は!?
ここまで、「終身保険って完璧な保険なのでは?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、終身保険に入る際に気をつけたいポイントが2つあります。
まず一つ目は、掛け捨て型の保険に比べて保険料が割高であることが多いという点です。
終身保険の保険料には、いずれ帰ってくる解約返戻金への支払い分も備わっています。
ですので、定期保険に比べると保険料が割高になっていることが多くあります。
二つ目は、早期に解約してしまうと解約返戻金が少なくなるという注意点があります。
先ほど、解約返戻金が今まで支払った保険料を上回ることもあると言いましたが、それは本当に長きにわたって保険に加入したことによる賜物にすぎません。
入ってすぐにやめてしまうと、解約返戻金は極めて少額になっているので、単に割高な保険に入っだけということになってしまいます。
あなたには本当に必要!?終身保険が必要な人・不必要な人の特徴とは?
終身保険が必要が必要な人はどんな人?
では、終身保険に加入する人にはどんな特徴があるのでしょうか。
ここでは、2つの特徴を挙げてみます。
- 子供教育費用を準備したい人
先ほど、終身保険はライフプランに合わせてうまく活用ができるものとご紹介しました。
現在の日本の大学進学率は極めて高く、お子様が生まれると大学進学までを見据えた資金の準備が必要になります。
そうした長期にわたって大きな資金が必要な教育資金の準備方法として、貯蓄性の高い終身保険はかなり適しています。
- 老後の資産形成に不安な方
「貯蓄が苦手」といった方や、「退職まで計画的に資産形成ができるか不安」といった方であれば、早めに終身保険に加入をし、自動的に資産が貯蓄できる仕組みを利用すると良いでしょう。
これから年金がもらえる金額が下がったり、給付が遅れる可能性が高いので、終身保険などの代替手段を利用した積極的な方法を検討してみるのも良いでしょう!
終身保険が不必要な人
一方で、終身保険に向いていないのはどんな人でしょう。
- 長期にわたる保険料の支払いに自信がない方
終身保険は長く入り続けなければメリットを受けることは難しくなります。
個人事業主の方やフリーランスの方など、収入が不安定であったり、継続的に仕事を行うか不安な方であれば終身保険は入らない方が良いかもしれません。
- 既に十分な貯蓄がある方
また、既に十分な貯蓄がある方であれば、わざわざ保険料が割高な終身保険に入らずとも、十分な資産形成ができるはずです。
こうした方であれば、そもそも保険自体に加入するメリットは薄いかもしれませんね。
おわりに
今回は終身保険とは一体どんな保険なのか、加入をすることで受けられるメリットやデメリット、向いている人などを解説していきました。
その人のライフプランや収入によって終身保険は合う・合わないがはっきりと分れるので、今回の記事の情報をぜひ参考にして、加入するかどうかを検討していただければと思います。
また、既に保険に加入をされているかたであっても、保険の見直しをすることで、より良い保険プランが見つかることがあります。
ぜひ、そちらも合わせて参考にしてみてください!
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