扶養控除とは?扶養家族の年齢と控除額を知っておこう

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扶養控除とは何か知っているでしょうか?

 

年末調整の時期になるとよく耳にする言葉ですね。詳しくは知らなくても利用している人はとても多いと思います。

 

結婚している、子供がいる世帯など家庭を持っている方なら必ずと言っていいほど利用しているでしょう。

 

この機会に扶養控除がどういったものか知って、是非上手に活用できるようにしましょう。

 

この記事では扶養控除についてまとめました。

 

扶養控除とは?仕組みを分かりやすく解説

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扶養控除とは世帯を持っている人で家族を扶養している場合、扶養している人数に応じて課税所得から一定金額を控除できる制度です。

 

簡単に言えば自分以外に養っている人がいる場合、支払う所得税と住民税が減る制度です。

 

扶養控除は、子供や両親など扶養している人の年齢等に応じて、軽減できる控除額が決まっています。

 

所得税・住民税の納税額を計算する際は、受け取った収入にそのまま税率をかけるのではなく、収入から一定の控除を行い、残った金額に対して税率を掛けて算出します。

 

この一定の控除のことを「所得控除」と呼びます。扶養控除は、所得控除の一種なのです。

 

所得控除には、扶養控除以外にも「配偶者控除」「配偶者特別控除」「医療費控除」「社会保険料控除」「寄付金控除」「生命保険料控除」「地震保険料控除」「寡婦(寡夫)控除」「障害者控除」「勤労学生控除」など色々なものがあります。

 

日本の税金は、こうした所得控除を活用することで、個人の税負担を抑えられるという仕組みになっています。

 

もし扶養控除以外の所得控除についても気になる方は、以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

扶養控除が誕生したのは1920年と大正時代にまで遡ります。

 

当初は妻は扶養対象ではありませんでしたが、1940年の戦時中に妻も扶養対象となりました。

扶養控除の対象になる人は?扶養親族の範囲は?

それでは、扶養控除の対象者はどのような範囲になるのでしょうか。

 

国税庁の基準では以下のようになっています。

 

(1) 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族をいいます。)

(2) 納税者と生計を一にしていること。

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。
(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと

引用:国税庁のホームページから抜粋

 

大きく4つの基準があることが分かります。といっても、あまり聞き馴染みのない言葉も多いかと思いますので、内容を詳しくみていきましょう。

6親等内の血族及び3親等内の姻族って?

(1)の6親等内の血族及び3親等以内の姻族とはどのような範囲なのでしょうか?

 

まず血族と姻族という言葉出てきましたが、簡単にいうと、自分の家系と直接関わりのある人、姻族はその名の通り「婚姻」によってつながった関係、配偶者の家族などのことを指します。

 

つまり、夫からみた妻側の家族のことを姻族と呼びます。逆に妻からみたら自分の家族は血族となり、夫側の家族が姻族になります。

 

それでは、6親等、3親等はどこまでの範囲を指すのでしょうか?

簡単にまとめると、以下のようになります。

  • 1親等 父母、子供
  • 2親等 祖父母、兄弟姉妹
  • 3親等 叔父叔母、甥姪、曽祖父母
  • 4親等 高祖父母、いとこ、祖父母の兄弟
  • 5親等 曽祖父母の兄弟
  • 6親等 またいとこ

 

6親等は直系で考えたとき自分の祖父の祖父の祖父、または孫の孫の孫にあたります。

 

親戚だと従妹の孫が6親等にあたります。

 

自分の祖父の祖父の祖父が生きている人はおそらく存在しないので、かなり広い親戚が対象なのが分かります。

 

3親等以内の親族は配偶者の叔父や叔母、甥や姪までがこれにあたります。

 

「生計を一にする」とはどういう意味?

(2)の「納税者と生計を一にする」というのも、分かるようであまり普段使わない言葉ですね。

 

ここはあまり難しく、家計をともにしている人と考えてください。日常生活で納税者のお金を一緒に使っている人たちを指します。そのため、家族であってもそれぞれが独立して生活をしている場合には、「生計を一にする」という条件は当てはまりません。

 

社会人になった子供などは対象外ということですね。

 

また、1点覚えておいていただきたいのは、必ずしも一緒に暮らしていないから、対象外というわけではないということです。つまり、「別居」していても生活費などの仕送り、送金がされている場合には生計を一にすると認められるのです。

 

例えば生活費を仕送りしているけれど、田舎に住んでいて一緒に生活していない両親も扶養に入れることができます。

 

もし両親が年金を受給している場合は国民年金を除いた部分の年収が年108円以下ならば扶養控除の対象になります。

 

両親が70歳を超えている場合は控除額も大きくなっているので、条件に当てはまっている方は是非利用したほうがいいでしょう。

 

ただ、両親を扶養しているという前提があるので、求められた際は送金の証拠を提出する必要があります。

 

銀行の振込の領収書などはしっかりと保管しておきましょう。

 

他にも大学入学を機に、家族と離れ離れに暮らすことになった子供も扶養の対象になるんですね。

 

年収103万円がボーダーライン

(3)では所得という言葉が出てきました。ここは難しく考えず、年収103万円を超えたら、扶養親族から外れると考えましょう。

 

年収が一定以上あれば、独立して生活できると判断され扶養から外れてしまうということです。

 

もし子供がアルバイト等をしている場合、年間で103万円を超えるかどうかはよく確認した方が良さそうですね。

 

ただし、年金暮らしの両親を扶養にいれる場合は、これとは条件が変わります。年金収入のみの場合、65歳未満は年間108万円以下、65歳以上の場合は、年間158万円以下であれば扶養に入ることが出来ます。

 

詳細は以下でご覧いただけます。

 

 

なお、最後の(4)の青色申告、白色申告は、個人事業主の場合に家族が従業員として働いていないことが条件だということを言っています。

 

扶養控除の対象は16歳以上!

上記の条件以外に、扶養控除の対象には16歳以上からという制限もついています。

 

以前は『年少扶養控除』と言って16歳未満でも扶養控除の対象になっていました。

 

しかし、年少扶養控除は2011年に子供手当の実施と引き換えに廃止されてしまいました。

 

他にも子供は医療費が無料であったり、小学校中学校の学費が無料なので扶養対象の対象外でもよいと判断されたのかもしれません。

 

児童手当について詳しく知りたい方は以下をご覧ください。

 

 

子供や親の扶養は重複申請はできない

控除の対象者はほかの人の扶養に入っていないことが前提です。

例えば兄妹両方が父母の扶養控除を申請することはできません。

 

なお、両親が共働きの場合、父母どちらの扶養に入れるべきか迷っている方は以下の記事で詳しく解説をしていますのでご覧ください。

 

 

奥さんは配偶者控除!扶養控除との違いは?2018年に制度改正

扶養控除の中でも配偶者は配偶者控除が適用されます。

 

配偶者控除の場合は103万円を超えると配偶者特別控除に切り替わり段階的に控除額が削減されていくため、仮にパートなどでの収入が103万円を超えても急激な影響が出ないような仕組みになっています。

 

また、2018年から配偶者控除の適用範囲が150万まで拡大されました。

 

配偶者はパートの時間をこれまでよりたくさん働けるようになり、働く主婦を後押しする結果となりました。

 

配偶者控除については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

扶養控除で所得税・住民税をいくら節税できる?控除額は?

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ここまで扶養控除の対象者について紹介しました。

 

次に扶養控除を利用するとどのぐらいの節税になるのか見てみましょう。

 

扶養控除の種類と控除額の一覧表

年齢 所得からの控除額
16歳未満 扶養控除なし
16~18歳 38万円(住民税33万円)
19~22歳 63万円(45万円)
23~69歳 38万円(33万円)
70歳以上(同居していない場合) 48万円(38万円)
70歳以上(同居している場合) 58万円(45万円)

 

年齢によって扶養控除の控除額が違ってきます。

 

上の表は扶養者の年齢と所得税計算時の控除額(カッコ内は住民税計算時)を示しています。

 

例えば納税者の年収が500万~700万円の場合で16歳の子供がいる場合、扶養控除が38万円であれば所得税と住民税合計で約7万円の節税になります。

世帯の人数が多ければ多いほど節税効果は高くなりますね。

 

なお、年齢によって扶養親族は以下の3種類に分類されており、表の通り、控除額が異なります。

 

  • 一般の扶養親族・・・12月31日時点の年齢が16歳以上

 

  • 特定扶養親族・・・一般の扶養親族の内、12月31日時点の年齢が19歳以上23歳未満

 

  • 老人扶養親族・・・一般の扶養親族の内、12月31日時点の年齢が70歳以上(同居と別居で金額が異なる)

 

所得税と住民税の扶養控除はなぜ違う?

同じ控除なのに、住民税の扶養控除額が所得税より少なく設定されています。

 

例えば、17歳の子供を養っている場合、所得税では控除額38万円、住民税では、33万円となります。

 

これは住民税で徴収されたお金が、暮らしに必要な教育や福祉、ゴミ処理など地方公共団体の行政サービスに使われるためだと言われています。

 

つまり、皆が必要としている行政サービスだから住民の人はなるべく広く負担をしましょうということで、収入が多い人ほど税金も多く納めてくださいという累進課税をとっている所得税とは少し毛色が違うのかもしれません。

 

所得税と住民税の控除額が違うことで、「所得税が0円」だけど「住民税は課税される」というケースがありますので、この点には注意しましょう。

 

年末調整における扶養控除の手続き

一般的な会社員やサラリーマンの方は、年末調整時に受け取る「扶養控除等(異動)申告書」に必要事項を記入し、提出することで扶養控除をはじめとした各種控除(配偶者控除・配偶者特別控除・障害者控除・勤労学生控除・寡婦控除・寡夫控除等)が適用されます。

 

申告書の提出には、扶養対象者のマイナンバー(個人番号)の記載が必須となります。番号を記入することはもちろん、マイナンバーカードのコピーまたはマイナンバー通知カードのコピーなどの確認資料の提出が求められます、あらかじめ準備しておくと良いでしょう。

 

また、申告書類には、扶養対象者の生年月日を記入しますが、先の述べたように年齢によって扶養控除額が大きく変わってくるため、生年月日も間違いないようにしてください。

 

個人事業主・フリーランスの方や扶養控除等申告書を提出し忘れてしまった方は、確定申告を行う必要があります。

国外に扶養家族がいる場合が手続きが面倒に

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平成27年度の法改正で2016年1月1日から海外に扶養家族や親戚がいる場合、人物の存在証明や送金の証拠が求められるようになりました。

 

原因として日本在住の外国人が扶養家族として親戚をたくさん申請したため、扶養控除の額が大きくなり、実質的に所得税がゼロになるケースがあったことが挙げられます。

 

特に扶養している証明を求めなかったため、外国人が不正に利用しても確認する手段がなかった問題がありました。

 

そのため、海外に扶養家族がいる場合は銀行の送金履歴などしっかりとした証明書を提出するように求められるようになりました。

 

留学の場合でも海外に一年を超える期間滞在することになると同様に証明を提出することが求められています。

 

子供が留学を考えている家庭は是非覚えておきましょう。

まとめ

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以上、扶養控除についてまとめました。

 

各家庭が利用できる制度ですが、もし使ってない制度があれば活用してみてください。

 

自分の家族はどうなっているのか見直してみてもいいかもしれませんね。