毎年、1〜3月ごろになると、テレビなどで受験の合格発表を喜ぶ学生の姿を目にするようになりますよね。
近年、その姿の中には大学受験だけでなく、中学受験を乗り越えた小学生も多く見受けられるようになりました。
東京都の調査によれば、平成30年度の中学生生徒総数は30万85人であり、そのうち私立中学校に通う生徒は7万4504人もいるそうです。
このように、以前よりもはるかに一般的になってきた中学受験ですが、その実態をご存知ですか?
「塾の費用や私立中学校の授業料はとても高いと聞くが、どのくらいなの?」
「中学受験するなら、どんな塾ががいいの?」
など、噂には聞いていても、その実態がつかめていない方も多くいらっしゃると思います。
そこで今回は、中学受験の年間のスケジュールや、いくらお金がかかるのか、そしてオススメの塾をご紹介します。
お子さんのお受験をご検討されているお母さん、お父さんはぜひ本記事を参考にしてみてください。
中学受験のスケジュール
中学受験をする小学生、保護者の方はどのような動きをする必要があるのでしょうか。
直前の1年間だけでなく、早めから受験に備える場合のスケジュールの一例をあげてみました。
3年生 | ・塾選び ・入塾説明会 | |
4年生 | ・入塾 ・受験勉強スタート | |
5年生 | ・模試の受験 ・志望校の選定 | |
6年生 | 4月〜6月 | ・学校説明会 ・志望校の文化祭(学校により時期が違う、春・秋が多い) |
7月〜9月 | ・夏期講習 ・学校説明会 | |
10月〜12月 | ・第1から第3志望校を決める ・その他併願校の決定 ・志望校の文化祭 ・冬季講習 | |
1月〜3月 | ・受験校の決定 ・出願手続き ・受験本番 ・合格発表 ・入学手続き ・小学校卒業式 |
お子さんの受験勉強も非常に大変ですが、保護者の方にも塾選びや学校選びなどの負担がかかります。
受験をするお子さんもまだ小学生ですから、一から入念に学校を調べ、どの学校に行きたいと意思決定をするのは用意なことではありません。
そのため、保護者の方が学校説明会などに参加し、受験する学校を選ぶ必要があります。
また、夏期講習や冬季講習、日々の塾ではお昼ご飯や夜ご飯の時間帯をまたいで授業を行うケースが多いため、お弁当作りや送迎も必要になります。
中学受験にかかる費用一覧まとめ
①塾の年間費用
塾により授業料は幅がありますが、4年生、5年生、6年生と、年次が上がるにつれて値段が高くなっていくのが一般的です。
おおよそ、以下が塾の年間費用の相場です。
学年 | 塾費用 |
4年生 | 20万円前後 |
5年生 | 40万円前後 |
6年生 | 60万円前後 |
また、上記の費用とは別に、教材費用・模試の費用・講習費用が必要になってきます。
②教材費用
塾で必要になる教材の費用は約3万円程度が相場になります。
しかし、家庭での教材や、お子さんの苦手分野の対策教材などの費用は別途かかることになります。
③講習期間(春・夏・冬)
講習費用も、やはり学年が上がるにつれて高くなります。
また、1年間、春期講習・夏期講習・冬期講習があります。
その中でも、夏期講習は期間も長いため、料金も高い傾向にあります。
学年 | 夏期講習 | 春期・冬期講習(それぞれ) |
4年生 | 4〜8万円 | 2〜5万円 |
5年生 | 10〜15万円 | 2〜6万円 |
6年生 | 10〜20万円 | 3〜6万円 |
④模試
模試は学年、受験科目数によって料金が変わります。
おおよそ、1回につき5000円程度がかかります。
⑤受験料
受験本番を受けるにあたり、受験料(検定料)が必要になります。
ほぼ全ての学校の受験料は2〜3万円程度に収まります。
ご家庭によって異なりますが、3〜5校を受験すると考えると7〜10万円程度が費用になるでしょう。
⑥入学金・寄付金
こちらも学校ごとに異なりますが、入学金は20〜30万円が一般的で、初年度は授業等を合わせて120〜130万円がかかります。
寄付金に関しては任意であるケースが多く、一口1万円から数十万円まで幅が広いです。
中学校入学後にかかる費用!国公立・私立別
中学受験が終わり、念願の中学生活スタート。
では、中学校に入学後はどれくらいの費用がかかってくるのでしょうか。
公立中学と私立中学では大きく費用が異なります。
●中学校で1年間に必要となる平均費用とその内訳
公立 | 私立 | ||
年間学習費総額 | 478,554 | 1,326,933 | |
内訳 | 年間の学校教育費 | 133,640 | 997,435 |
年間の学校給食費 | 43,730 | 8,566 | |
年間の学校外活動費 | 301,184 | 320,932 |
学校教育費とは、授業料や授業で用いる教科書代が含まれる費用です。
公立と私立で学校教育費に大きくでる理由としては、学校教育費に含まれる「授業料」があります。
私立中学校の授業料は40〜50万円程度かかる一方で、公立中学校の授業料は0円なのです。
また、私立中学校に通われる場合には、電車やバス通学をされるお子さんも多く、交通費も大きく差が生まれている部分です。
中学受験大手塾の料金比較
中学受験には、お子さんを塾に通わせることは必須と言えます。
また、中学受験コースの存在する進学塾は、学校の情報も豊富なこともあり、保護者の方も学校選びなどを相談できるでしょう。
それでは、大手中学受験塾の費用相場はどれくらいになるのでしょうか。
いかに大手塾の月謝を比較してみました。
実際には、コースごとに月謝は異なり、また講習費用や教材費用などが追加されることに注意してください。
また、今回は6年生時の料金を示してあります。
塾名 | 参考月謝 |
SAPIX(サピックス) | 56,700円 |
早稲田アカデミー | 40,700円 |
四谷大塚 | 51,840円 |
日能研 | 40,824円 |
栄光ゼミナール | 54,000円 |
上記の料金に、教材費用や講習費用などが加算されることを考慮すると、1年間に塾に対して支払う費用の総額は100万円前後になります。
一般的に中学受験にかかる費用は250万円前後と言われています。
やはり、中学受験は非常に高いお金がかかるものです。
しかし、塾が提供している講習などをすべて取る必要はありません。
お子さんに素敵な環境を提供するためにも、お子さんと一緒に考え、すでに中学受験を経験した周りの保護者に相談するなど、保護者の方が試行錯誤することが重要です。
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