一戸建ての平均維持費は?こまめな手入れが維持費を抑える鍵!

住まいのお金

マイホームを購入した場合、住宅ローンのほかに、維持費は年間でどれくらいかかるでしょうか?

固定資産税、住宅保険料が掛かるのは思い浮かぶと思います。

しかしその他にも都市計画税、修繕費、自治会費などが掛かってしまいます。

平均的な維持費は、修繕費を積み立てると考えると、年間30万円ほどかかると言われています。

維持費の中でできるだけ抑えたいのは、住宅のリフォーム、修繕費です。

屋根、キッチン、外壁、浴室のリフォーム・メンテナンスの時期と費用をご紹介します。

簡単に自分でできる掃除法、お手入れのポイントも紹介しています!ぜひ最後まで読んでみてください。

一戸建ての平均維持費は年間30万円くらいかかる?

必ずかかる固定資産税

一戸建てを持つと、毎年固定資産税が掛かります。

固定資産税は建物や土地の評価額、標準課税率によって異なります。

また、新築住宅の固定資産税軽減制度もあり、固定資産税が3年間1/2に減額されます。

この減税制度が無くなって、4年目からは固定資産税が大きく上がってしまうこともあります。

固定資産税とともに課税される都市計画税

固定資産税と一緒に、都市計画税を納める必要があります。

何に使われているかというと、市街地開発事業、都市市街の整備などの費用に充てられています。

最大で「固定資産課税標準額×0.3%」が課税されます。

この税率は市町村によって定められていて、0.2%~0.3%の地域が多いです。

そして、住宅や地域によって差がありますが、平均的な固定資産税+都市計画税の合計は10~20万円ほどです。

築年数が経つにつれてかかる修繕費

築年数が経つにつれて家が古くなり、住宅の修繕が必要になってきます。

マンションであれば、修繕積立金から修繕費用が賄われます。

しかし一戸建ての場合、自費で賄わなければなりません。

ですので、修繕費は普段から積み立てておくことが大切です。

家の修繕費で代表的なものは、外装や屋根がはがれてしまったとき、キッチン、トイレ、風呂などの水回りの修理、設備交換などが挙げられます。

このほかにも老後にバリアフリー化が必要になることが考えられます。

また、子供が増えたり、独立するなどライフサイクルに合わせて部屋のつくりを変える大規模なリフォームをする可能性もあります。

リフォームの可能性も加味して、多めに修繕費は積み立てておくことが必要です。

火災、地震などの保険料

住宅ローンを組む時に、火災保険の加入が義務づけられていることが多いです。

このため多くの住宅は火災保険に加入しています。

しかし地震保険の加入率は63%(2017年)ほどです。

万が一の地震に備えて地震保険にもしておいた方が安心です。

地震保険は火災保険とセットで契約することになっており、地震保険だけに加入することはできません。

オプションをつけたり、築年数によって金額は上下しますが、地震保険と火災保険セットで年間10万~20万円ほど保険料がかかります。

町内会・自治会費など

自治会では、年会費として数千円~数万円が掛かってきます。

一戸建てでは近所づきあいも大事になりますので、引っ越しをする前に自治会について調べておくことも大切です。

年間の平均維持費は30万円以上?

ここまで一戸建ての維持費にどんな費目があるのかご紹介してきました。

修繕費も加味して、これらを合計すると30年間でざっと1,000万円以上かかります。

固定資産税や、保険料、修繕費は各住宅によって大きく上下する可能性があります。

修繕費を貯金しておくと考えると、1年間あたり住宅の維持費は30万円ほどかかると考えられます。

修繕する場合、どれくらいの費用が掛かるのでしょうか?

修繕費はいくらかかる?必要となるタイミングは!?

10年、20年と築年数が進むにつれて、家の老朽化が進み、リフォームや修繕が必要な箇所が出てきます。

では、具体的にどの部分が何年後にリフォームが必要で、費用はいくらかかるのかご紹介します。

リフォームが必要となる築年数、費用相場は、あくまで目安になります。劣化具合によって大きく変わってます。

また、代表的なリフォーム方法を紹介しています。

①屋根

  • 代表的なリフォームの例
工法目安となる築年数費用相場
塗装築10年40~80万円
葺き替え築25~35年60~200万円
重ね葺き(カバー工法)築25~35年80~120万円

屋根の修繕には3つの方法があります。簡単に方法をご紹介します。

  • 塗装・・・屋根が変色、劣化した場合に、塗装し直す。
  • 葺き替え・・・屋根のタイルや瓦を一度取り外し、新しい屋根材をはり直す。

足場を設置して行う、大規模な工事になるので費用は高くなります。

  • 重ね葺き(カバー工法)・・・今の屋根の上に新しい屋根材を上からかぶせる。

元の屋根をはがさずに工事をするので、工費は葺き替えより抑えることができます。

②キッチン

  • 代表的なリフォームの例
リフォーム方法目安となる築年数費用相場
コンロ・換気扇の交換築20年~50万円未満
システムキッチン丸ごと交換する50~150万円

コンロや換気扇の交換など部分的な工事は、比較的安くおこなうことができます。

しかし、システムキッチンを丸ごとリフォームしたり、キッチンの向きを変えて対面式にする場合、大規模な工事になります。

このような工事には、50~100万円前後掛かってしまいます。

③浴室

  • 代表的なリフォームの例
リフォーム法目安となる築年数費用相場
浴槽と給湯器の交換築20年~20万円~60万円
ユニットバスを丸ごと交換70万円~140万円

給湯器や風呂釜の設備が古くなった、浴室が寒いなどの理由から浴室のリフォームをする人が多いです。

また、自分の老後に備えて、バリアフリー化の工事をすることもあります。

例えば、浴槽の高さを低くしたり、滑りにくい床にしたり、お風呂場の入り口の階段をなくしたりといった工事ができます。

ただし、ユニットバスを丸ごと交換するとは、浴室全体をリフォームすることです。

この際、浴室のグレードによって大きく価格に差が出ます。

④外壁

  • 代表的なリフォームの例
工法目安となる築年数費用相場
補修5年~80万円未満
塗装15年~80万円~150万円
新調30年~150万円~300万円

外壁の修繕には3つの方法があります。簡単にそれぞれ方法をご紹介します。

  • 補修・・・部分的なひび割れや、目口割れなどの軽い劣化を修繕する方法です。
  • 塗装・・・壁の防水機能を持たせる、また家をきれいに見せるために塗装をし直す工事です。
  • 新調・・・今の外壁をはがして、張り替える大規模な工事です。

新調は、足場を設置して行う工事なので、屋根の修繕と同時に行うことをおすすめします。

維持費を節約するために自分でできるお手入れ8個

大規模なリフォームには大きな費用が掛かってしまうことが分かりました。

しかし、掃除やお手入れをこまめに行うことで、そのような大規模な改修は必要最小限に抑えることができます。

大規模な面が必要になる主な原因は、経年・湿気・汚れによる劣化です。

ですので、家を少しでも長期間きれいに保つために、夏に向けて一度大掃除をするのも効果的です。

①水回りは排水管の中まできれいに

台所の排水管は食べくずが溜まってくると悪臭がしたり、詰まってしまうことがあります。

詰まりやにおいの予防になる簡単なお手入れの方法をご紹介します。

まず排水管を直接洗浄できるように、排水トラップ、排水溝をはずしておきます。

次に、排水管に重曹を振りかけ、お酢をまきます。その状態で30分~1時間ほど放置します。

そして40~50℃のお湯で流して終わりです。簡単な方法ですので、定期的に排水管の掃除をしましょう。

②外壁にひび割れがないかチェックする

先ほど外壁は早ければ5年で補修が必要になるとご紹介しました。

しかし、外壁のひびは小さなものから広がっていくものです。

この小さなひびが大きくなると、ひびに雨や汚れが入り込み、家の内部まで腐食させる危険があります。

ですので、お休みの日などに外壁の傷やひびをチェックしてみることをおすすめします。

③フローリングにワックスを掛ける

ワックスがけをすることで、フローリングに傷がつくのを防ぐ、掃除をしやすくする、床材が汚れるのを防ぐ効果があります。

フローリングの板と板のつなぎ目には水が入り込みやすく、そこからフローリングが痛んでしまします。

ですので、ワックスを掛けておくとフローリングを長持ちさせることができます。

④畳の交換回数を減らす

畳は吸水性に優れています。このため、ダニ・カビが発生しやすくなってしまいます。

カビが原因で畳を取り換えることをできるだけ減らすために、カビが生えやすい季節にはこまめに手入れをしましょう。

お手入れの方法は、ドライの床用シートを使って、カビをそっと取り除くというものです。

このとき注意しなければいけないのは、水を使わないで掃除することです。

⑤浴室のカビ予防

お風呂はできるだけきれいな状態で長く使いたいですよね。

でもいつの間にかカビができてしまい、きれいを保つのが難しいです。

そこでいくつかカビを予防する方法をご紹介します。

まず、お風呂上りに50℃以上のシャワーを浴室全体にかけましょうカビは高熱に弱いので、熱湯はとても効果的です。

そして、熱湯をかけた後はしっかりと換気しましょう。

このとき、換気はできるだけ長い時間行った方が良いと言われています。

⑥キッチン、風呂場の蛇口にコーティング剤をつける

キッチンや風呂場の蛇口をピカピカのまま保ちたいですよね。

そこで水回りにはコーティング剤を使うのがおすすめです。

コーティング剤を蛇口に吹きかけたら、液剤を伸ばすように拭きます。

そのあと、もう一度乾いた布でこすると、ピカピカを長持ちさせることができます。

⑦浴槽に酸素系漂白洗剤を入れてつけ置きする。

風呂にぬるま湯をためて、酸素系漂白剤を入れます。

そこにシャワーホースやラグなどを漬けておきます。

そして2時間ほど放置して、ブラシでこすると汚れがきれいにとれます。

掃除しづらいものも簡単に掃除ができて、大変便利な方法です。

⑧家は通気性がポイント

住宅を長持ちさせる秘訣は通気性です。

室内の湿気のせいで、カビが発生しやすくなり、建材が痛んでしまいます。

晴れた日は、窓を開けて窓を開けて家の空気を入れ替えましょう。

そのとき、窓は一か所だけあけても通気良くならないので、2つ以上あけるようにしましょう。

換気は最も簡単に家を長持ちさせることができる方法ですが、通気性を保つのは最も重要なことの1つです。

住宅の寿命は日々の清掃や点検で大きく変わるものですので、こまめにおうちの掃除をしましょう。

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