加給年金とは?もらえる条件と年金額を確認!振替加算についても!

一定の条件を満たすと、年金にプラスして加算される加給年金というものをご存知でしょうか?

 

年金の額が少なく、節約生活をしているという高齢者も少なくはありません。しかし、それは使えるはずの制度を使えていないからかもしれません。

加給年金は利用できれば、日々の生活がグッと楽になる可能性があります。、自分や親などが加給年金を利用できるかどうかチェックすることを強くお勧めします。

 

このページでは、加給年金の概要から、受給条件と受給額、申請手続きなどを掲載しています。

 

また、加給年金の続きともいえる振替加算に関してもカバーしているので、そちらも併せてご覧ください!

 

加給年金とは?わかりやすく解説!

 

高齢者

加給年金とは、厚生年金に加入している人に、その人が生計を維持している配偶者や子供がいる場合に、厚生年金に加算される年金のことです。

厚生年金加入者は、最低でも厚生年金保険の被保険者期間が20年以上ある必要があります。

 

例えば厚生年金に夫が加入しているとしましょう。夫と妻の二人分の生活費を、夫1人分の厚生年金で賄うのは厳しいですよね。

妻ではなく子供だった場合も同様です。

 

そのため、生活費の補填として、加給年金が存在するのです。

 

また、厚生年金の受給者の年齢に応じて、配偶者の加給年金に一定額が加算される特別加算制度もあります。

 

ただ、加給年金が適用される配偶者や子供には、いくつか条件があります。次の項目で確認しましょう。

加給年金をもらえる条件と年金額はいくら?具体例も!

加給年金を受給するための条件とその額を確認しましょう。

加給年金が支給される条件とその額は?

では、加給年金をもらえる条件とその加算額を見ていきましょう。

 

厚生年金加入者との関係 加給年金額 条件
配偶者 224,500円
  • 65歳未満であること(大正15年4月1日以前に生まれた配偶者には年齢制限は無い。)
1人目・2人目の子供 各224,500円
  • 18歳到達年度の末日までの間の子
  • 1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
3人目以降の子供 各74,800円
  • 18歳到達年度の末日までの間の子
  • 1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子

 

となります。配偶者と、1人目・2人目の子供の加給年金額は同じなんですね!

 

さらに先ほど述べた、厚生年金の受給者の年齢に応じて、配偶者の加給年金に一定額が加算される特別加算制度を見ていきましょう。

 

厚生年金加入者の生年月日 特別加算額 配偶者の加給年金額の合計額
昭和9年4月2日~昭和15年4月1日 33,200円 257,700円
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日 66,200円 290,700円
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日 99,400円 323,900円
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日 132,500円 357,000円
昭和18年4月2日以後 165,600円 390,100円

 

最大で16万円以上の特別加算がされるというのは驚きですね。加給年金のこういった制度をうまく利用しましょう!

 

実際にいくらもらえる?加給年金額をシミュレーション!

では、実際に加給年金はいくらもらえるのか、2つのパターンでシミュレーションしてみましょう。

 

パターン1

  • 厚生年金に加入している人:66歳の夫(昭和28年生まれ)
  • 上記の人に生計を維持されている人:60歳の配偶者

 

とすると、支給される加算年金の額は以下のようになります。

 

加給年金額224,500円+特別加算額165,600円=年間390,100円

 

となります。

 

パターン2

  • 厚生年金に加入している人:66歳の夫(昭和28年生まれ)
  • 上記の人に生計を維持されている人:60歳の配偶者・17歳の子供

 

とすると、支給される加算年金の額は以下のようになります。

 

加給年金224,500円×2+特別加算額165,600円=年間614,600円

 

となります。

加給年金の申請手続き方法を紹介!必要書類は?

加給年金の申請をするためにはどうしたらいいのでしょうか?

加給年金申請の必要書類は?どこで手に入る?

加給年金の申請に必要な書類は以下の4点です。

 

  • 老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届、または年金受給権者現状届(生計維持申立書)

これは、日本年金機構のホームページからダウンロードすることができます。

 

また、年金を最初に申請するときに、配偶者の届け出をしていれば、社会保険事務センターから「加給年金額加算開始事由該当届」または「年金受給権者現状届(生計維持申立書)」が送付されているはずです。

 

そのように、すでにお手元に「加給年金額加算開始事由該当届」または「年金受給権者現状届(生計維持申立書)」があれば、それに記入するだけでOKです。

 

  • 受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本

受給権者の戸籍抄本または戸籍謄本は、年金受給者と加給年金額の対象者(配偶者や子供)の身分関係を確認するために必要です。

 

また、加算開始日より後に発行されたもので、かつ提出日の6ヶ月以内のものを用意しましょう。

 

  • 世帯全員の住民票の写し

世帯全員の住民票の写しは、年金受給者と加給年金額の対象者(配偶者や子)の生計同一関係を確認するために必要です。

 

こちらも、加算開始日より後に発行されたもので、かつ提出日の6ヶ月以内のものを用意しましょう。

 

  • 加給年金額の対象者(配偶者や子供)の所得証明書または非課税証明書

加給年金額の対象者(配偶者や子供)の所得証明書または非課税証明書は、加給年金額の対象者(配偶者や子)が受給権者によって生計維持されていることを確認するために必要です。

 

これは、加算開始日からみて直近のものを用意しましょう。

 

また、下3つの添付書類はすべてコピー不可ですので、原本を用意しましょう。

加給年金申請の流れをステップで解説!

加給年金の申請方法自体は簡単です。

 

  1. 上記書類を年金事務所、または年金相談センターに提出
  2. 日本年金機構から加給年金の手続きのお知らせが送られてくる
  3. 手続きに同封の返信用はがきに必要事項を記入の上、投函する

 

これだけです、簡単ですね。

 

何かわからないことがあったら、ねんきんダイヤル、または年金事務所等に問い合わせてみましょう。

 

振替加算とは?加給年金の続き?条件や支給額を確認!

人生の矢印

加給年金が終わった後にもらえる振替加算とは何でしょうか?

振替加算とはそもそも何?支給される条件は?

配偶者の加給年金は、その配偶者が65歳となると加給年金は打ち切られます。

その時にその配偶者が基礎年金を受けられる場合には、一定の基準により配偶者の基礎年金に加算されるんです。

 

この制度を振替加算といいます。

 

例1の説明図

 

振替加算が支給される条件は以下の3つです。

 

  1. 大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれていること
  2. 妻(夫)が老齢基礎年金の他に老齢厚生年金や退職共済年金を受けている場合は、厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて240月未満であること
  3. 妻(夫)の共済組合等の加入期間を除いた厚生年金保険の35歳以降の(夫は40歳以降の)加入期間が、次の表未満であること

 

生年月日 加入期間
昭和22年4月1日以前 180月(15年)
昭和22年4月2日~昭和23年4月1日 192月(16年)
昭和23年4月2日~昭和24年4月1日 204月(17年)
昭和24年4月2日~昭和25年4月1日 216月(18年)
昭和25年4月2日~昭和26年4月1日 228月(19年)

 

なぜ、生年によって振替加算が支給される配偶者が限定されているかというと、当時は配偶者が厚生年金に加入していれば、当人は国民年金に加入する必要がなかったからです。

 

そういった方々を保護するために、振替加算制度は存在してるのですね。

振替加算の額はいくら?生年別に紹介!

振替加算の額は以下の表の通りです。

配偶者の
生年
振替加算額(年間) 配偶者の生年 振替加算額(年間) 配偶者の生年 振替加算額(年間)
大正15年
(昭和元年)
224,300円 昭和15年 140,636円 昭和29年 56,748円
昭和2年 218,244円 昭和16年 134,580円 昭和30年 50,916円
昭和3年 212,412円 昭和17年 128,524円 昭和31年 44,860円
昭和4年 206,356円 昭和18年 122,692円 昭和32年 38,804円
昭和5年 200,300円 昭和19年 116,636円 昭和33年 32,972円
昭和6年 194,468円 昭和20年 110,580円 昭和34年 26,916円
昭和7年 188,412円 昭和21年 104,748円 昭和35年 20,860円
昭和8年 182,356円 昭和22年 98,692円 昭和36年 15,028円
昭和9年 176,524円 昭和23年 92,636円 昭和37年 15,028円
昭和10年 170,468円 昭和24年 86,804円 昭和38年 15,028円
昭和11年 164,412円 昭和25年 80,748円 昭和39年 15,028円
昭和12年 158,580円 昭和26年 74,692円 昭和40年 15,028円
昭和13年 152,524円 昭和27年 68,860円 昭和41年以降 0円
昭和14年 146,468円 昭和28年 62,804円

 

振替加算額はかなり細かく区別されていますね。なお、ここでいう生年とは、その年の4月2日~翌年の4月1日を指します。

 

振替加算の申請をするにはどうしたらいい?

振替加算は、年金を請求する際の請求書に生年月日等を正確に記入することで、自動的に支給されます。

 

ただ、以下の2つの場合は、振替加算を受給するために届け出が必要です。

 

  1. 夫(妻)が厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて240月以上の老齢年金または障害年金(1,2級)を受けられるようになった場合
  2. 夫(妻)が受けている年金が退職による年金額改定によって、厚生年金保険および共済組合等の加入期間を併せて240月以上の老齢年金になった場合

 

以上のケースに当てはまる場合は、「老齢基礎年金額加算開始事由該当届」を年金事務所に提出しましょう。

老齢基礎年金額加算開始事由該当届は、日本年金機構のホームページからダウンロードできます。

 

加給年金など、利用できるものは利用して安定した老後を!

 

祖父母と両親と子供

加給年金を受け取るには申請が必要です。知らないままでいるのは非常にもったいないので、情報には敏感になって、利用できるものはすべて利用できるようにしましょう。

 

安定した老後を送れるように、自分から動くことも大切ですね。