サラリーマンの不動産投資のリスクは高い?どんな種類があるか紹介!

企業

近年副業としても注目を集めている不動産投資ですが、リスクが低いといったことや、簡単にできる、といったことを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

またそのような理由から、時間のないサラリーマンにもオススメの副業として注目を集めています。

しかし不動産投資も立派な投資なのでリスクは当然あります。

様々な情報があって、実際のところ、不動産投資のリスクは高いのか低いのかいまいちよくわからないという方も多いのではないでしょうか。

今回は不動産投資の様々なリスクの種類について紹介していきたいと思います。

そもそも不動産投資ってどうなの?他の金融商品に比べたらリスクは高いの?

副業として投資を考えている方々なら、一度は株やFXといった他の金融商品を考えたことがあると思います。

実際のところどう違うのか、比較しながら見ていきましょう。

不動産投資以外にどんな金融商品がある?

①FX(外国為替証拠金取引)

FXとはForeign Exchangeの略で、ドルやユーロ、人民元など外国為替を売買してその差額を得る金融商品です。

FXは「レバレッジ」といって、最大で元金の約25倍まで投資をすることができます。例えば100万円を投資すると最大で2500万円分の資金を取引できるということです。簡単に言えば、FXはリスクが多様にあり外的環境に左右されやすいのが特徴です。そのため投資商品の中で最もハイリスク・ハイリターンであると言えます。

②株式投資

株式投資もFXと同様にリスクは高いです。

というのも、株式は1日の変動率がとても激しいからです。例えば経済状況によっては一週間で株価が半分になってしまうこともあるでしょう。会社が倒産すれば株式の価値は一瞬で0です。

株もハイリスク・ハイリターンな金融商品であると言えます。

不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン

不動産はその特性として価値の変動が少ない、というのがあります。

例えばお住いの賃貸マンションの家賃は数年でそう変わるものでないことはお分かり頂けると思います。

そして不動産は現物資産なので、インフレで現金の価値が下がったとしても不動産の価値は変わらず、インフレに強いというのも特徴です。

また、リターンとして毎月の家賃収入が安定的に入ってきます。

不動産投資は株やFXのような一攫千金を狙うようなタイプのものではなく、比較的小さいリスクでほぼ確実に利益をあげられる金融商品なのです。

不動産投資における6つのリスクを紹介!

不動産投資が投資の中で比較的リスクが低いということは前述した通りですが、それでもやはり投資ですからリスクは避けられません。

以下に不動産投資において起こりうる様々なリスクを紹介します。不動産投資特有のリスクも多数ありますから、不動産投資をお考えの方や既にやっているという方も必見ですよ。

リスクに対する対処法も紹介していますので、最後までご覧ください。

空室リスク

せっかく不動産を購入して不動産経営を始めようと思っても、物件に住んでくれる人がいなければ当然家賃収入は無くなります。

その物件に魅力が無かったり、家賃と利便性が見合っていなかったりすると入居希望者は当然のことながら少なくなってしまいます。

本来あるはずの家賃収入がなければ、不動産購入のために組んだローンを支払えうこともできず、不動産投資は失敗に終わってしまいます。

借入リスク

株やFXが少額からの投資が可能なのに対して、不動産投資は投資金額がとても大きいことが特徴です。そのため、手元に余裕のある方やよっぽど仕事の安定しているサラリーマンでない限り、銀行に融資を受ける場合がほとんどです。

もし不動産投資に失敗して資金を回収できなければ、数千万の借金を負うことになります。借入リスクに対処するためには家賃収入に見合った借金をすることが大切です。

毎月のローン返済額を毎月の家賃収入で割った「返済比率」を計算してみると適切な借入額がわかります。この返済比率が40%代以下だと安全で、低ければ低いほどより安全になります。

また変動金利でローンを借りていると金利上昇のリスクもあります。

金利が上昇してから慌てて返済計画を見直すなんてことにならないよう、返済計画には余裕を持って行う必要があります。

滞納リスク

家賃を滞納されてしまうと収入がなくなり、実質空室と同じ状態になります。

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が出している賃貸住宅市場景況感調査によると、家賃滞納者は15人に1人にのぼっています。

単なる支払い忘れならいいものの、支払う気が無かったり、立ち退きを要請しなければならないとなると厄介です。

そして不動産の場合、法律の関係上入居者の方が権利が上であるため、たとえ滞納が続いても実際に退去に追い込むのは難しいようです。

滞納リスクは不動産投資ならではのリスクなので、しっかりと頭に入れておく必要があります。

物件価格下落リスク

不動産というのは築年数が経過するごとに家賃が下落するのが普通です。

しかし、定期的に修繕を加えたり、水まわりやエアコンなどの設備を新しいものに入れ替えることで高めの家賃を取ることができます。

不動産購入にあたって計画を組む際にしっかりと修繕積立費を組むことで、突然修繕が必要なことが判明したけど資金がない!ということにならずに済みます。

流動性リスク

不動産投資の特徴でもあり、デメリットとして流動性が低い、というのが挙げられます。

流動性とは簡単に言えば資産の換金のしやすさのことであり、株やFXが取引市場があるため換金がしやすいのに対して、不動産は相対取引と言って間に入る取引市場がないため買い手と売り手が双方見つからないと売買が成立しません。

何らかの事情で現金が必要になった時、あるいは不動産を手放す必要が出てきた時も、すぐに売却することが難しいことを頭に入れておく必要があります。

自然災害リスク

地震や噴火、津波など自然災害の多い日本においては切っても切れない問題です。

しかしそのリスクは意外と多岐にわたり、地震や災害が起こったことによって企業移転や観光客の減少、海外投資家のリスク回避など影響はかなり大きいと言えます。

保険に加入するというのも一つの手ですが、たとえ地震や災害が起こっても、不動産の資産価値や収益率が低下しないようにリスクヘッジしておくというのは大切です。

リスクを回避するために!不動産選びの段階からできること

高利回りの物件を選ぼう

利回りとは簡単に言えば「利益率」のことで、投資を行う際には利回りというのは重要な項目です。

利回りが高ければ、投資した金額に対してきちんとリターンが回収でき、赤字に追い込まれる可能性が低くなります。

利回りがどのくらいあるかを計上することは投資における大前提のことと言えます。

しかし、不動産投資においては気をつけなければならないポイントがあります。

それは、不動産投資における利回りには2種類あり、その一つである「表面利回り」だけを見て不動産を選んではいけない、ということです。

まず表面利回りとは、「年間賃料÷物件価格×100」で計算し、購入した不動産価格に対して、1年あたりどの程度の賃料が見込めるのかがわかります。

2つ目は実質利回りといわれるもので

「(年間賃料ー諸経費)÷(物件価格+購入諸経費)×100」

で計算します。

諸経費を含めて計算するため計算が複雑になる上に状況によって金額も変動しやすいです。しかし表面利回りよりもこちらの方が正確であるため、実際の投資の際にはより参考になります。

例えば、地方の中古マンションを150万円で購入したとします。家賃収入が年間30万円あったとすると、表面利回りは

家賃収入30万円÷物件価格150万円

で20%となり、一見優良物件に見えます。しかしこれには毎月かかる管理費や、老朽化部分の修繕積立などが計上されていません。

実際の収支にはエアコンの修繕費、退去時のクリーニング費など諸経費がかかります。実際の不動産購入時にはそれらも含めた計算である実質利回りを計上する必要があります。

計算式を見れば分かる通り、表面利回りが異様に高くなるのは元の物件価格が以上に安いか、家賃収入が以上に高いかなのです。

つまり、高確率で物件は築年数が経っていて、高い家賃収入を維持するために修繕費・維持費がかかる、と言えます。

表面りまわりだけで飛びつくのではなく、実質利回りもきちんと計上して慎重に物件を決める必要があります。

賃貸需要のある物件を選ぼう

空室リスクを回避するためには、賃貸需要が常に発生している必要があります。

賃貸需要の高い物件とは具体的に以下のような物件です。

【交通面】

  • 都心に近い
  • 最寄駅から徒歩10分圏内
  • 最寄り路線がターミナル駅に出やすい

【環境面】

  • バス・トイレ別
  • コンビニが近くにある
  • 鉄筋コンクリートで安全性が高い
  • オートロック付き
  • 周辺に飲食店が多い
  • 近くにドラッグストアがある

こういった面で他の物件より優れていると、安定した賃貸需要が生まれ、空室リスクを回避するのに役立ちます。

天災リスクを減らそう

地震や火災によって不動産が倒壊してしまうとローンだけが残ってしまう可能性があります。そんなリスクを回避するために天災による被害は出来るだけ抑えたいものです。

天災リスクを減らす方法として、天災に強い物件を選ぶことと、リスクを一箇所に集中させることなく分散させるということが大切です。

地震に強い物件の選び方のポイントは、1981年(昭和56年以降)に作られた新耐震基準の物件を選ぶことです。

この基準を満たしたマンションは、阪神淡路大震災や東日本大震災の際に一棟も倒れなかったそうです。

また火災リスクにも備える必要があります。

木造アパートの場合は、1部屋の火災がアパート全てに燃え移ってしまいますが、鉄筋コンクリートの建物の場合は1部屋で治まります。

建物1件を失うのと、物件の一部屋に収まるのでは被害が随分違いますよね。

火災リスクを抑えるためには、木造アパートよりも鉄筋コンクリートの建物を選ぶと良いでしょう。

また、このような天災で建物に被害を受けてしまうと、不動産管理がずさんだったということで責任を負わされる可能性があります。

賠償責任で1億円の支払いを命じられた大家さんもいるようです。

そのようなことになっては取り返しがつかなくなりますので、利回りに飛びついて耐震性の弱い古アパートを選ぶのではなく、強度や耐震性のある鉄筋コンクリートの建物を選ぶのが賢明でしょう。

また、物件選びのポイントとしては、一箇所に投資を集中させるのではなく、エリアを分散させるというのも一つの手です。

例えば1億円の不動産投資をしようとお考えの方は、その資金でマンションを一棟購入するのではなく、様々な場所でワンルームを4〜5戸分散して投資する方がリスクを分散できます。

副業として注目の不動産投資、リスクが低いとはいえ、選択は慎重に!

いかがでしたか?

はじめに不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンであると聞いて、安心してしまった方もいるかと思いますが、やはり不動産投資だって立派な投資ですからリスクがあるわけです。

それでも比較的リスクが小さいことから初心者にもはじめやすく、副業としても手軽にできることから、サラリーマンを中心に今不動産投資が注目を集めているのでしょう。

ここで紹介したことを参考に、選択は慎重に行いつつも、ぜひ不動産投資に挑戦していただければと思います!

暮らしに役立つお金の情報を無料でお届けしています!