世間ではビットコイン(Bitcoin)が200万円を超えヒートアップしていますが、じつはリップル(Ripple・XRP)という仮想通貨も今ものすごく将来性を秘めた仮想通貨として人気が急上昇しているのです!
このリップルはあのグーグル(Google)も出資しており、2017年11月になんとクレジット会社のアメリカンエキスプレス(アメックス)と業務提携を結びました。
今回はそんなリップルについて詳しく解説していきたいと思います。
リップル(Ripple・XRP)とは?
リップルとはビットコイン同様仮想通貨のひとつです。
リップルはビットコインの欠点を補うために開発されたと言われており、単純な通貨としての機能以上に機能があるとされている仮想通貨です。
ひとくちにリップルとは言ってもじつは3つの側面を持っています。
- 会社としてのリップル(Ripple Inc.)
- 送金手段のシステムとしてのリップル(Ripple)
- 通貨としてのリップル(XRP)
以下でそれぞれについて詳しくお伝えしていきたいと思います。
1.会社としてのリップル(Ripple Inc.)
ひとつ目に会社としてのリップルです。
リップル社(Ripple Inc.)は現在アメリカのカリフォルニア州に拠点を置く会社です。
もともとは2004年にカナダのRyan Fuggerというウェブ開発者によりリップルプロトコルが「Ripplepay」として考案されました。
ビットコインではトランザクション(取引)はマイニング(採掘)によって検証されますが、リップルではネットワークのメンバーの合意によってトランザクションを検証する仕組みが導入されています。
リアルタイムでのグローバル送金を実現することを掲げており、リップル社は後にプロジェクトの指揮権をChris Larsen氏が引き継ぎました。
まはこの頃からリップル社ではもともとRyan Fugger氏が個人やコミュニティーをサービスの対象にしていたのに対して、銀行市場にターゲットを移し、2014年のドイツのオンライン銀行Fidor銀行を皮切りにバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ、カナダロイヤル銀行など数々の金融機関に採用されていきます。
そして2015年には会社名をRipple Labs Inc.からRipple Inc.に一新し、2016年にかけてオーストリアやヨーロッパでもオフィスを開設するなど拡大を続けています。
そして2017年1月からはBrad Garlinghouse氏がCEOに就いています。
リップル社にはGoogle venturesやSBIグループ、アクセンチュアなど世界中の名だたる企業が出資しています。
それだけリップルに将来性があると見込んでいることがわかりますね。
2.送金手段のシステム(RippleNet)としてのリップル(Ripple)
リップルが注目を集めている理由はこの送金手段としてのリップルです。
リップル社は新しいグローバル送金のかたちを掲げており、リップルの取引プロトコルによってインターネット上でお金を電子メールのように取引することを実現しています。
銀行、送金業者とデジタルアセット取引所をRippleNetというシステムでつなげ、スムーズな国際送金を担っているのです。
リップルがこのようなグローバル送金を目指しているのは、現在の国際送金の裏に送金手数料や取引完了までに数日かかるなど様々な送金インフラの欠陥が隠れているためと言います。
2016年のMcKinseyグローバルペイメント業界調査によると現在世界中で155兆米ドル以上の国際送金が行われているそうでこのRippleNetを用いて解決するとのことです。
このRippleNetを利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
- 迅速な取引
- 1秒あたりの取引量
- 送金コストの安さ
この3つが挙げられるかと思います。
迅速な取引
従来国際送金には3日ほど時間がかかっていました。
ビットコインが登場して国際送金が速くなったと言われましたがそれでも1時間以上はかかっているのです。
そんな中リップルですとなんと4秒で取引が完了するのです。
リップルホームページより
1秒あたりの取引量
1秒秒あたりの取引量についてもビットコインが3〜6件だったのに対し、リップルでは毎秒1500件もの取引を処理することができるのです。
つまりこの特徴によって膨大な量の取引を従来の仮想通貨よりも瞬時に処理することで高速性の取引を実現しているというわけです。
これはVISAと同等の処理速度を実現したことになります。
リップルホームページより
送金コストの安さ
また送金コストに関してリップル社は銀行がシステムを利用した際、享受するコスト削減率は平均で60%になると述べています。
1件あたりで言えば$3.76の削減となるようです。
リップル社が上での出ている試算はどこと比較しているか記載されていないので単純に比較することは難しいですが、例えば楽天銀行の国際送金では送金者は外貨で送金しても1,750円、円貨となると4,750円も手数料がかかってくることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
楽天銀行ホームページより
しかしリップルでは1件あたりの手数料は$4.45と記載されており、日本円にして500円程度でしょうか。
楽天銀行も他の銀行の国際送金と比べると国内でもトップクラスに安いのですがRippleNetはそれを上回るコストパフォマンスと言えるのではないでしょうか。
従来の国際送金に比べてリップルの送金がいかに革新的かお分かりいただけるのではないでしょうか。
3.通貨としてのリップル(XRP)
3つ目は通貨としてのリップル(XRP)です。
これが一番みなさんに馴染みのあるリップルではないでしょうか。
2017年12月15日時点で1XRP=90円となっています。
coincheckより
最近SBIグループや東京三菱UFJ銀行がリップルを使った送金システムに2018年から参加すると表明したことにより価格が高騰してきました。
リップルは現在間違いなく注目を集めている仮想通貨なのです。
それを示すかのようにリップルは現在仮想通貨の時価総額ランキングにてビットコイン、イーサリアムに継いで3位の仮想通貨です。
CoinMarketCapより
発行上限枚数
ビットコインは2,100万枚が発行上限枚数となっていますが、リップル(XRP)も同様に発行上限枚数が存在します。
リップル(XRP)の発行上限枚数は1,000億枚となっており、すでにすべて発行されています。
1,000億枚のうち現在市場に流通しているのは383億枚ほどで残りの617億枚はすべてリップル社が保有しています。
ビットコインは非中央集権型の仮想通貨と言われており管理者が存在しませんが、リップルではリップル社が仮想通貨の管理をしている状態のため中央集権型の仮想通貨なんて言われたりもしています
ブリッジ機能としての役割
ブリッジ機能とは橋渡しの意味から名付けられています。
どういうことかというと、リップルのシステム内ではXRPはドル、ユーロ、円などの法定通貨はもちろん、ビットコインやイーサリアムといった他の仮想通貨と交換することができます。
XRPが中間の通貨として法定通貨や仮想通貨の種類にとらわれることなく数秒でリップルのウォレット内のみで交換ができ両替は不要となります。
円⇨XRP⇨ドル
BTC⇨XRP⇨円
といったところです。
ここでポイントなのが、リップルが採用しているコンセンサスシステムです。
先ほど少し触れましたがネットワークのメンバーの合意によってトランザクションを検証、取引を認証する仕組みが導入されています。
そのため承認作業にかかる時間ビットコインが数分〜数10分と言われているのに対しリップルでは3~6秒と非常に早く行われるのです。
この速さがとても重要となっていて、通貨間の取引の際従来の国際送金では銀行を中継していましたがリップルのシステムによりリアルタイムに余計な手数料を省いて取引できるのです。
リップルを採用した実例
現在送金手段のシステム(RippleNet)としてのリップル(Ripple)に参加をしている銀行が増えてきているとお伝えしましたが実際にどのような銀行がリップルのシステムに参加しているのでしょうか。
代表的な銀行を簡単にご紹介していきたいと思います。
東京三菱UFJ銀行
東京三菱UFJ銀行では2018年より送金システムである(RippleNet)を利用した国際送金を行うことを表明しました。
これによりリップルは大きく注目を集めることとなり価格が高騰しました。
現在銀行では国際送金の手数料は相当に高く、先ほどご紹介した楽天銀行なんかよりもずっと高い金額設定がなされています。
つまりメガバンクによるこのRippleNetの利用というのは本当に国際送金に革命が起こり始めている証拠なのかもしれません。
アメリカンエキスプレスとの提携
アメリカの大手クレジットカード会社のアメリカンエキスプレス(アメックス)は2017年11月16日にリップル社によってRippleNetにが参加したことが発表されました。
これによりビジネス間の取引においてこれまで数日かかっていたようなものを国をまたいでもリアルタイムに支払いの取引などが行えるようになり、顧客へのサービスに大きな革命がもたらされるとGlobal Corporate Payments部門のエクゼクティブ・ヴァイス・プレジデントであるGreg Keeley氏は述べています。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はリップルについて解説してきました。
現在仮想通貨といえばビットコインが一番話題となっていますが、他にもリップルのように更なる機能を持ち合わせた仮想通貨が続々と登場しているのです。
ビットコインについてまとめている記事もあるのでもしよろしかったらぜひそちらもご覧ください。
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