マイナンバー制度とは?目的や使い道・安全性は大丈夫?

導入に際して、様々な議論があったマイナンバーですが、番号が交付されてから二年が経過しましたが、未だに公布は全人口の一割程度しか進んでおらず、騒いだ割に何に利用しているかいまいちわからない、生活が便利になった感じがしない、という方も多いと思います。

今回はそのマイナンバーについて、現在どのような分野で使われ、どんなサービスがあり、今後どのように運用されていく予定なのかについて調べてみました!

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まずマイナンバー導入の目的ってなんだった?

紛糾したマイナンバーの導入ですが、なにが目的だったかを振り返ってみると、内閣府の発表では

マイナンバーのメリットは、大きく3つあります。
(1)行政を効率化し、人や財源を国民サービスに振り向けられることです。
(2)社会保障・税に関する行政の手続で添付書類が削減されることやマイナポータルを通じたお知らせサービスなどによる国民の利便性の向上です。
(3)所得をこれまでより正確に把握することで、きめ細やかな社会保障制度を設計し、公平・公正な社会を実現することです。

内閣府 Q&Aより

現在は行政分野での活用に限定されており、活用できる行政分野も、

  • 社会保障、
  • 災害対策

などに限定されています。

民間での利用はまだ行われていないため生活上での実感が薄いのかもしれませんね。なかでも今皆さんがもっとも影響を受けていて、興味があるのは税金分野での利用じゃないでしょうか?

マイナンバーはおおざっぱな理解としては、徴税の際に漏れなく個人の資産の移動を把握し、脱税を防ぐという「納税者番号」としての機能と、社会福祉分野での利用をくっつけたものと考えられます。

実際、現在のマイナンバーの利用先としては、確定申告E-Tax(国税電子申告・納税システム)の使用が挙げられるでしょう。

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銀行口座はマイナンバー必須になるの??

また、個人の資産を捕捉する、という面では口座のマイナンバーとの紐づけ(付番)がありますが、こちらは証券預貯金で違う対応がなされています。

預貯金口座に関しては、2018年1月1日から任意で各銀行のほうでマイナンバーの進められています。しかし、いまは任意提出の段階なため、提出を拒否しても一応は罰則などはありません

3年、つまり2021年までの進行具合を見て今後口座とマイナンバーの紐づけを義務化するか議論される予定です。

証券口座では、マイナンバー交付以前に作られた口座含め全部提出する必要があり、各銀行ごとに対応は異なるものの、現在ではマイナンバーを提出しなければ新規の口座開設はできないところがほとんどです。

では具体的に銀行がどのように対応しているか見てみましょう!!

三井住友銀行の場合

三井住友銀行では以下の取引をする際にはマイナンバーを提出していなければなりません。

投資信託・債券(公共債)
  • 新規の口座開設(*1)
  • 特定口座、NISA口座のお申込(*1)
  • NISA口座のご解約(*1)
  • 住所・名前の変更
外国送金
  • 国外向けの仕向送金、仕向送金小切手
  • 国外からの被仕向送金、被仕向送金小切手
  • クリーンビル買取・取立
マル優・マル得
  • 新規のお申込
  • 非課税限度額・住所・名前・取引店などの変更
財形預金(住宅・年金)
  • 新規のお申込
  • 住所・名前・取引店などの変更
金融商品仲介
  • 証券口座の開設
  • 特定口座、NISA口座のお申込(*2)
  • NISA口座のご解約(*2)
  • 住所・名前の変更

(*1) すでに当行にマイナンバーのお届出をいただいた方は、再度の提出は不要ですが取引時に本人確認書類のご提示は必要です。
(*2) すでにSMBC日興証券にマイナンバーのお届出をいただいた方は、再度の提出は不要ですが取引時に本人確認書類のご提示は必要です。

三井住友銀行 マイナンバー制度についてより

なので、三井住友銀行のほうでは、マイナンバーの届出のない顧客には、2018年1月より順次案内をしているようです。

三井住友銀行では、スマートフォン専用アプリ「マイナンバー届け出アプリ」を利用するか、窓口にてマイナンバーカードのみ、または通知カードと本人確認書類を持っていく二種類の方法でマイナンバーを届けられるようになっています。

ここでは三井住友銀行を例に取り上げましたが対応は各銀行によって微妙に異なるため、自分の使用している銀行のマイナンバー取り扱いについては確認しておきましょう!!

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具体的にはどんな場面で使うの?サラリーマンの場合

サラリーマン(給与所得者)の場合、

①源泉徴収票

②給与支払報告書

③扶養控除等(異動)申告書

④配偶者特別控除申告書

⑤保険料控除申告書(④、⑤は「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」として 1 枚になっています)

⑥住宅ローン控除の申告書(住宅借入金等特別控除申告書)

などにマイナンバーを記載する必要があります。①②などは会社のほうで作成してもらえますが、配偶者控除や扶養控除の対象となる人物がいる場合、その人物のマイナンバーも記載する必要があるので注意が必要です。

③④⑤は年末調整時に会社に提出を求められることが多いようです。

⑥は「期間 10 年以上の借入をして住宅を購入した場合、一定の要件に当てはまれば、住宅ローン残高に一定の率を掛けた金額を、所得税・住民税から税額控除できる」という住宅ローン控除制度を利用する際に提出する必要があります。かなりの金額が控除の対象になるため、住宅ローンを組む際には要チェックです。

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平成30年に利用範囲拡大?保険証として利用可能に??

福祉分野の利用としては「健康保険証との一本化」が検討され、実際に2018年4月から実験的に運用が開始される予定でした。

しかし、取り扱いが難しいこと、治療履歴が生涯残ることなど様々な問題があり、2020年の利用開始に計画は遅れているようです。

当初の計画では、2019年を目途に「マイナンバーの利用範囲の拡大について、戸籍事務、旅券事務、在外邦人の情報管理業務、証券分野等において公共性の高い業務等を中心に検討」するとされているため、これからほかにも様々な場面でマイナンバーを利用することが検討されるようになるかもしれませんね!

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マイナポータルって??何ができるの?

また、マイナンバーを利用してウェブ上から行政手続きを行うためのサイトとして「マイナポータル」があります。現在は以下の機能が利用できます。

  • 民間送達サービスとの連携

行政機関や民間企業等からのお知らせなどを民間の送達サービスを活用して受け取ることができます。

  • 公金決済サービス

マイナポータルのお知らせからネットバンキング(ペイジー)やクレジットカードでの公金決済が可能となります。

  • 自己情報表示(あなたの情報)

行政機関等が保有するあなたの個人情報を検索して確認することができます。

  • お知らせ

行政機関等から配信されるお知らせを受信することができます。

  • よくある質問/問い合わせ登録

操作方法に関するFAQを確認したり、問い合わせができます。

  • サービス検索・電子申請機能(ぴったりサービス)

子育てに関するサービスの検索やオンライン申請(子育てワンストップサービス)ができます。

  • 情報提供等記録表示(やりとり履歴)

あなたの個人情報を、行政機関同士がやりとりした履歴を確認することができます。

  • もっとつながる(外部サイト)

外部サイトを登録することで、マイナポータルから外部サイトへのログインが可能になります。)

  • 代理人

本人に代わって代理人がマイナポータルを利用できます。

  • マイナンバーカードのパスワード変更

マイナンバーカードのパスワードのうち、利用者証明用電子証明書、署名用電子証明書、券面事項入力補助用の3種類について変更することができます。

内閣府 マイナポータルとは より

現状はあまり機能が充実してるとは言えませんが、自分の登録した情報を参照するときや、公金決済を行うときには便利なので、ウェブからも手続きができることを覚えていると良いかもしれません。

 ほかにもマイナンバーの注意事項って??

有効期間

マイナンバーカードには有効期間があり、20歳未満は5年(発行の日後5回目の誕生日まで)、20歳以上は10年(発行の日後10回目の誕生日まで)ごとに更新する必要があります。

2016年に公布された20歳未満の方は2021年に最初の更新が来るので覚えておきましょう!!

取り扱いには要注意!!

マイナンバーは基本的に生涯を通して一つの番号を使用することになっているので、最重要個人情報です。

安易に人に教えたり、人目のつくところに記載しないようにするなど注意が必要です。

まとめ

公布もまだまだ終わっていないマイナンバーですが、今後普及率の上昇や利用できるサービスの拡大によって、日常的に使用する日が来るかもしれません。

今のうちから情報を集めて、色々な機能が追加された際にも困惑しないようにしたいですね!!

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