クラウドファンディングの仕組みとメリット・デメリットを分かりやすく解説

金融とITが融合した「フィンテック」という言葉を知っていますか?

フィンテック技術の発展によってベンチャー起業を考えている人にとって便利な資金調達手段ががどんどん増えています。

中でもこの数年で急激に伸びているのが「クラウドファンディング」というサービスです。

昔なら銀行から融資が受けられず起業を泣く泣く断念した人でも、現代では斬新なアイデアだけで資金を集められるかもしれません。

今回の記事ではクラウドファンディングについてまとめました。

クラウドファンディングとは?仕組みを図解!

あなたはクラウドファンディングという言葉を聞いたことがありますか?

少しだけ言葉の解説をします。

クラウドファンディングは英語の「クラウド」と「ファンディング」二つの単語を組み合わせた造語です。

クラウド(Crowd):群衆

ファンディング(Funding):資金調達

つまりたくさんの個人から少しずつお金を集めて事業を行うことがクラウドファンディングの本質です。

実際の多額の資金を集めたクラウドファンディングの例を下に挙げます。

(例)

「紅茶の国イギリスで日本茶屋を開きたい」

「不登校から社長になった自分の経験を世の中に広めたい」

「安心な食材による体に優しいカフェを開店」

これを見ればわかる通り、不特定多数の人々から資金を集めるために「人々の共感」を得られるような事業が多いことが分かります。

銀行など金融機関からの借り入れは相手が担当者一人の場合が多いですが、クラウドファンディングでは不特定多数の人々からお金を調達するため、大勢の人々に訴えかけるような事業が有利です。

従来の金融機関からの借り入れ

クラウド2

クラウドファンディングの仕組み

kuraudo3

引用:中小企業庁ホームページより

クラウドファンディングと株式市場との違い

不特定多数からの資金調達と聞くと株式市場が思い浮かぶのではないでしょうか?

株式市場とクラウドファンディングとの大きな違いはその規模感です。

株式市場では一般に従業員が数百人以上いる大企業が億単位のお金を調達しています。

一方でクラウドファンディングの対象は中小企業や個人です。

拡大する国内の市場規模

クラウドファンディングという言葉にに馴染みのない人はまだまだ多いと思います。

しかし、実は日本のクラウドファンディング市場は近年急拡大を遂げています。

下の図を見てください。

クラウド

引用:矢野経済研究所のデータから作成

日本国内市場は2013年から2017年のわずか4年の間に10倍に拡大しています。

2017年には合計で1000億円以上のの資金調達が見込まれています。

2016年にはアメリカのクラウドファンディング最大手Kickstarterも日本進出を果たしています。

クラウドファンディングを利用するメリット2点

クラウドファンディングがどういったものか紹介してきましたが、ここからはベンチャー起業家がクラウドファンディングを利用するメリットデメリットをまとめました。

メリット①:申し込むだけなら無料

サービスとしては資金調達に成功した場合だけ手数料を払うので、申し込むだけなら無料です。

資金が集まるかどうかわからないけど、とりあえず応募してみるのというのもアリです。

メリット②:自己資金、経験関係なし

金融機関からの借り入れの場合、自己資金や過去の事業経験をもとに審査されます。

クラウドファンディングの場合はお金が集まるかどうかはともかく、未経験でも自己資金がなくても大丈夫です。

極論を言えば税金を滞納していると融資は絶対無理ですが、クラウドファンディングなら資金調達ができます。(だからといって滞納していいわけではありません)

クラウドファンディングのデメリット2点

次にクラウドファンディングのデメリットを見て行きます。

デメリット①:資金調達の成功確率が予想しずらい

これは結構致命的な問題かもしれません。

例えば融資ならば審査が下りるか下りないか推測するのはそこまで難しくありません。

しかし、クラウドファンディングではどんな事業が人々の「共感」を集めるのか、どれだけの資金を集めることができるのかを事前に推測するのは非常に困難です。

そのため真剣に起業を考えている場合はクラウドファンディングだけに頼るのではなく、融資や自己資金と併用したほうがいいでしょう。

デメリット②:申請から資金調達までの期間が長い

一般的にクラウドファンディングで資金調達する場合にかかる期間は4か月言われています。

中小企業への融資に積極的な日本政策金融公庫の融資の場合は1か月未満で済みます。

クラウドファンディングを利用する場合は実際にお金が振り込まれるまでのタイムラグを踏まえて事業計画を立てましょう。

クラウドファンディングの利用手順

クラウドファンディングの利用手順を簡単に見ていきましょう。

①:クラウドファンディングサイトに登録

まずはサイトに登録です。たくさんの人に呼び掛けるにはクラウドファンディングサイトに登録しなければ話になりません。

②:サイト側の審査と掲載

事業内容や目標調達金額をサイトの担当者に伝えたうえで審査を受けます。

審査を通過すれば、今度はサイトの掲載内容を担当者と一緒に作成します。

③:資金調達の達成、事業開始

一般的には目標金額に到達すれば資金調達達成。到達できなければ集まった金額は返金します。

資金調達を達成出来ればサイト側に手数料を払います。

手数料は基本的に成功報酬型で、手数料率は調達金額の5%~20%とサイトによってバラバラです。

これを金利と考えるとかなり高く感じられるかもしれませんが、必ずしも現金を返済する必要はありません。

支援者への対価としては集めた資金で作った製品、サービスを提供すればいいのです。

支援者側も儲けようというよりは、事業者を応援する気持ちが大きいと言えます。

東京都、クラウドファンディングを活用した資金調達支援を実施!

2017年10月2日から東京都が創業を希望する個人や中小企業に対してクラウドファンディングを活用した資金調達支援事業を開始しています。

「都は、主婦・学生・高齢者等の様々な層による創業や新製品の開発、ソーシャルビジネス等への挑戦を促進するため、新たにクラウドファンディングを活用した資金調達支援を行います。」

東京都創業クラウド

引用:東京都のホームページより

この支援事業では以下の三つの施策が行われます。

1、クラウドファンディングサイト利用手数料の半額を負担

2、電話相談窓口の設置、事業計画書作成セミナーの開催

3、クラウドファンディング周知のため専用サイトの開設(crowdfunding-tokyo.com)

興味をお持ちの方は是非この機会にセミナーに行って話を聞いてみるのもいいかもしれません。

 

どんな場合にクラウドファンディングを利用すべき?

①:社会的意義のある事業

公共性の高い事業(途上国に学校を建てる)は人々の共感を呼びやすいが、採算性が低いことから金融機関から融資に頼るのが難しいです。

こうした事業にクラウドファンディングが資金が供給することで社会的課題の解決にも繋がる好循環が生み出されます。

②:追加の資金調達

例えば銀行からの融資に追加して資金調達を考えた場合、クラウドファンディングはとても魅力的かもしれません。

融資には必要な担保や制度上の縛りから限度額がありますが、クラウドファンディングは融資を受けていても募集することができます。

返済を迫られる資金でもないので、補助的な資金調達手段として使うにはとても効果的だと言えます。

資金調達をするならクラウドファンディング以外の方法もある!

クラウドファンディングについてまとめました。

資金調達をする方法は1つだけではありません。銀行融資や日本政策金融公庫の融資、助成金・補助金ファクタリングなど、方法は様々です。

気になる方は、以下の記事も参考になります。

注意して欲しいのはクラウドファンディングだけですべての事業資金が賄えるわけではないということです。

一般的には自己資金や融資と組み合わせて使うことがより効果的だと言えます。