女性のなかには、出産の前後で仕事から離れると収入もなくなるし家計が心配、という方も多いのではないでしょうか?
最近では共働きの家庭も増えてきて、女性の収入がなくなってしまうと今までの生活水準を維持するのが難しいのではないか、と考えることもあるかと思います。
しかし、出産手当金という制度を利用すると、産休を取って収入が得られなくなったとしても、公的な補助が受けられるようになります。
そこで今回は、働く女性にぜひ知っていていただきたい、出産手当金の仕組みや受け取るための条件、期間をわかりやすく解説していきます!
そもそも出産手当金とは!?出産育児一時金との違いは?
出産手当金とは
出産手当金とは、妊婦自身が企業に勤めていた場合に、出産のため会社を休んだ際に給料の代わりとして1日につき、規定の給料(日額)の2/3が支給される補助金の事です。
この制度があるおかげで、産休で仕事を休んでしまい収入が大幅に減ってしまう妊婦さんたちであっても、一定の収入が維持できるという嬉しい制度であるといえます。
また出産手当金の支給期間は、健康保険料・年金保険料・雇用保険料などの支払いもする必要がなくなります。
その上、支払いの免除期間中も保障は従来通りそのまま受けることができますし、加入している実績も継続されるため、年金の受給額が減ってしまうなど将来に影響することなく利用することができます。
出産手当金と出産育児一時金の違い
出産育児一時金とは、妊娠4か月以上で出産をするすべての健康保険加入者もしくは配偶者の健康保険の被扶養者が支給対象となっている補助金のことです。
一般的には、赤ちゃん一人につき42万円と手当の金額は決まっています。
※ただし、加入している健康保険によっては上乗せがある場合もあります。
出産手当金と出産育児一時金の違いは、前者は受給する人の収入状況によって金額が変わるのに対し、後者は収入に関わらず一律の補助となるという事です。
出産手当金はいつからもらえるの!?支給されるための条件とは?
出産手当金が受け取れる期間は
出産手当金の適用期間は、出産予定日(または予定日を過ぎて出産したときは出産の日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から、出産の翌日から56日目までの98日間となっています。
仮に出産が遅れた場合には、その日数分をプラスして受け取ることもできます。
出産手当金を受け取るための条件!
- 会社の健康保険の被加入者(本人加入)の会社員や公務員であること
会社の健康保険に加入しているのであれば、正社員であっても、契約社員でも、パートやアルバイトでも構いません。
- 妊娠から85日後の出産であること
85日を過ぎてからの早産や流産、中絶などの場合にも出産手当金は受け取ることが可能です。
- 出産のために休暇を取得している
会社から給与所得を受けていないことも前提となります。
出産手当金を受け取るためには、必ず出産休暇を取りましょう。
出産手当金の申請方法は!?
出産手当金は、産休開始の翌日から2年以内に申請する必要があります。
出産前後はバタバタしていて申請は難しいと思いますが、期限を忘れがちなので気つけなくてはなりません。
申請手順として、まずは申請用紙を勤務先や社会保険事務所から受け取る必要があります。
それを受け取った後で、出産時の担当医に必要事項を記入を依頼し、自ら記入すべき項目を産後休業後に埋めて、職場もしくは社会保険窓口に書類を提出します。
手当金は申請から1か月から2か月後に振り込まれます。
産休ってどんな制度!?産休の取得条件や期間は!?
そもそも産休制度とはどんな仕組み?
産休とは、産前休業・産後休業の略称です。
お子さんを産む前と、産んだ後に一定期間、仕事を休業できる制度のことを産休と言います。
産休は、国が公的に労働基準法によって定めている制度ですので、誰でも等しく利用してよい権利です。
産休の取得条件は!?男性は取得できない!?
まず、産休制度の適用の対象となるのは女性のみです。
育児休暇は男性でも取得はできますが、産休は取得できないので注意しましょう!
また、働いている女性で妊娠をしている状態であれば、誰でも産休取得できます。
産休制度の適用者は正社員に限らず、非正規雇用、アルバイト、パートの方も産休は取得することが出来ます。
産休を取得できる期間は!?
産休による休業期間は、出産予定の6週(42日)間前から取得することが可能です。
また、産後の期間に関しては、産後8週(56日)間休業することができます。
つまり、出産前後に合計14週(98日間)の休暇をとることが認められています。
出産にかかる費用の目安は60万円程度!その内訳は!?
出産・育児の準備にかかる費用とは
- 妊婦健診費用
お母さんとお腹の中の赤ちゃんの健康のために、妊婦健診を受診することはとっても大切です。
決してここのお金を節約しようなんて考えてはいけません。
妊娠検査ですが、妊娠は健康保険では病気・ケガとは違う扱いをされるため、費用は受診する医療機関によって費用は変わってきます。
一般的な健診費用の相場は一回の診療につき5,000円〜10,000円ほどです。
厚生労働省は、妊娠初期から出産までの約40週でおよそ14回の妊婦健診を受けることを推奨しているため、平均の7,500円で受診をすると考えると単純計算で、10万円円ほどかかることになります。
出産時にかかる入院費・分娩費はいくら!?
妊娠から出産までの間でもっともお金がかかるのが入院費と分娩費です。
妊婦検診の時と同様、妊娠には健康保険が適用されないため結構な額を個人で負担することになります。
- 入院料・・・8万円〜14万円
- 分娩費・・・23万円〜27万円
その他にも薬剤料、処置料やその他の諸経費で10万円〜12万円ほどかかるため、出産自体で妊婦自身が負担する合計額は約50万円とされています。
出産する病院や産婦人科によって費用が異なるため、参考程度にしてください。
その他
出産の前に必要な準備として赤ちゃんを育てていくための環境を整えておく必要があります。
具体的には、ベビーカーや赤ちゃん用のベッド、衣類や食材などです。
また、妊婦さんとしてもマタニティウェアも一式でそろえる必要があります。
値段は一概には言えませんが、赤ちゃん用のグッズやマタニティ製品は意外と効果なので上手に買い物をするとよいですね。
おわりに
今回は、出産手当金とはどんな仕組みなのか、受け取るための条件や期間についてご紹介しました。
出産の前後では女性はなかなか働くことは難しく、収入をいかにして補うかは重要な事項になります。
しっかり受け取ることのできる手当は受け取って、なるべくお金のことを考えずに楽しく子育てできるとよいですね。
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