夏の暑い時期には、毎日、長時間エアコンを使ってしまうという方も多いのではないでしょうか?
気づいたら毎月の電気代が思った以上に高くなってしまった!ということもありますよね。
「長時間の使用は避けよう。」と思ってはいても、真夏にエアコンなしで我慢しては健康にもよくありません。
また、コロナの影響でテレワークや在宅勤務などが続き、電気代が前より増えたというご家庭も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、エアコンを使いながら上手に電気代を節約するためのオススメ術をご紹介します。
エアコンをつけっぱなしにするとお得!などの話を聞いたことがある方もいると思いますが、果たして本当に節約になるのでしょうか?記事では、こうした疑問にもお答えしていきます。
ちょっとした工夫一つでエアコン代はしっかりと削減することができます。
家計の見直しを考えていた方や生活費の削減をしたいと考えていた方は、ぜひお目通しください。
エアコンによる消費電力ってどれ位?
エアコンは家庭で消費する電力のうち、何%を占めているのでしょうか?
経済産業省の資源エネルギー庁がまとめた「家庭エネルギー消費の実態」(2009年)によると、一般家庭で消費する電気のうち、最も割合が高いのは電気冷蔵庫で14.2%、2番目に照明器具で13.4%、3番目はテレビで8.9%となっています。そして、エアコンは7.4%を占めています。
実は、これは1年間通期の統計なのです。
1年中、毎日使う照明器具やテレビの次にエアコンの消費電力が多いということから、私たちが夏や冬にエアコンがどれだけのインパクトがあるかがわかりますね。
エアコンはつけっぱなしにした方が電気代が安く済むって本当?
こまめにスイッチのオンオフを切り替えると電気代がかさむ
エアコンを使うときはこまめに電源を切ったり、つけたりしている方も多いのではないでしょうか?
しかし、実はこまめにエアコンをつけたり消したりすると、かえって電気代は高くなってしまうのです。
その理由はエアコンの仕組みにあります。
エアコンは室温を設定温度に近づけるまでの間に最も電力を必要とします。
つまり、設定温度になるまでが一番電気代がかかるのです。
多くの人がやっていることかもしれませんが、適温になったらスイッチを切って、またしばらくしてエアコンのスイッチを入れるという使用方法はかえって電気代を高くしてしまうのです。
つけっぱなしとこまめに切り替え、どっちが電気代がお得?
先ほど、エアコンは、設定温度になるまでが最も電気を消費すると述べました。
そのため、エアコンをこまめにつけたり消したりするやり方は非効率的と言われています。
では、エアコンは付けっ放しにした方が電気代の節約になるのでしょうか?
結論からいうと、状況によって使い方を変えることで電気代の節約になります。
例えば、ずっと日中家にいる場合や、30分程度の外出をする場合には、エアコンを消したりつけたりせず、付けっ放しにしていた方が電気代は安くすみます。
しかし、長時間の外出や就寝時にはつけっぱなしには注意が必要です。
せっかくエアコンを付けっ放しにしていても無駄になってしまいますので、この場合には一度エアコンをきり、帰宅した際や朝起きた時にエアコンをつけることをおすすめします。
猛暑を乗り切ろう!エアコンの節約術11個まとめ
状況によってエアコンのスイッチのオンオフを切り替えることは先ほど述べましたが、そのほかにはどのような節約術があるのでしょうか。
今日からできる簡単な方法ばかりなので、ぜひ実践してみてください。
1.自動運転モードを使用する
お手持ちのエアコンには「自動運転機能」がついていますでしょうか?
自動運転とは、本体に内蔵されているセンサーが室温を測定し、風量を自動調節してくれる機能です。
この機能では、まず強風で一気に室温を設定温度になるようにします。そして、室温が設定温度になってからは、微風で室温を維持します。
このように、エアコンが勝手に効率的な方法で室温を維持してくれるため、電気代を安く抑えることが可能です。
また、「弱運転モード」という機能もありますが、これは電気代の観点から言えばあまり効率的な機能ではありません。
弱運転モードでは、室温が設定温度になるまで時間がかかってしまうため、最も電気を消費する時間が長くなってしまいます。
2.フィルターをこまめに掃除する
フィルターにごみやほこりがつまると、冷房・暖房効果が弱まり、無駄な電気代が発生してしまいます。
エアコンのお手入れをして、無駄な電力消費をなくすことで節約に繋がります。
また、お手入れをすることで、エアコンの故障を防ぎ、長くエアコンを使えるようにするなどのメリットもあります。
3.室外機の周辺環境に注意する
室外機の吸気、排気の効率が下がると多くの電力を消費します。
夏場は室外機の周りに日陰を作ったり、室外機の周りに打ち水をするなど、周辺の気温を下げるが効果的です。
4.扇風機やサーキュレーターを併用する
冷たい空気は下にたまりやすいため、部屋全体の空気を循環させることが大切です。
扇風機やサーキュレーターとエアコンを併用する方法がおすすめ。
例えば夏場では、エアコンと扇風機を併用した場合、体感温度が2℃~3℃下がると言われています。
そのため、いつもよりエアコンの設定温度を夏場は高くしたとしても、快適に過ごすことができ、電気代も安くすませることが可能です。
5.タイマー機能を活用する
長時間の外出時や就寝時にはタイマーを設定して長時間つけっぱなしにするのを避けるのが無難です。
必要な時間だけ運転させて、無駄な電力消費を抑えることができます。
6.古いエアコンを買い換える
エアコンの性能は進化し続けており、新型のエアコンの方が消費電力も低く抑えることができるというケースも少なくありません。
そのため、買い替えのタイミングでは、新しいものに買い換えてしまうことをお勧めします。
例えば、2006年と2016年のエアコンの期間消費電力を比較すると、2016年製のものの方が小さくなっています。(冷暖房兼用・壁掛け形・冷房能力2.8kWクラス省エネルギー型の代表機種の単純平均値)
7.冷房の設定温度を1度下げる
経済産業省「家庭の省エネ徹底ガイド 春夏秋冬2017」によると、冷房の設定温度を27℃→28℃にした場合、年間で30.24kWhの節電、約820円の節約になります。(外気温度 31℃の時、エアコン2.2kWのものを1日9時間使用した場合)
たった1℃設定温度をあげるだけで節約できるのであれば、少し我慢してもいいですね。
8.風向きは上向きにする
暖かい空気は上に、冷たい空気は下にたまりやすい傾向にあります。
そのため、夏場にはエアコンをつけているのに、足元は冷えているが部屋全体はあまり涼しくないということが起きてしまいます。
この問題は、エアコンの風向きを水平に調整して、部屋の空気を循環させることで解消できます。
サーキュレイターや扇風機の風向きも上に向け、部屋全体に冷たい空気を循環させましょう。
9.換気をしてから電源を付ける
夏に外出して家に戻ると、部屋がサウナのように暑い。こんな経験ありませんか?
そんな時は、エアコンのスイッチを入れる前に窓やドアを開けて部屋の熱を逃がしましょう。
部屋の熱気を外へ逃がしてからエアコンの運転を開始した方が、エアコンの効き目が早く、節電にも繋がります。
10.弱冷房除湿を利用する
エアコンには、冷房と除湿の2種類がありますが、電力がかからないのはどれでしょうか。
冷房と除湿の違い
「除湿」とは、その名の通り湿度を下げる機能です。
気温が低いほど、空気は含むことのできる水の量が小さくなるため、「除湿機能」では湿度を下げることを目的として、室温を下げる効果があるのです。
つまり、「冷房」は設定温度まで下げる機能、「除湿」は部屋の湿度を下げるに伴って室温が下がる機能ということになります。
除湿には、弱冷房除湿と再熱除湿という2種類がありますが、消費するエネルギー量の順番は以下です。
- 弱冷房除湿<冷房<再熱除湿
つまり、弱冷房除湿が一番消費電力が少なく、節約に繋がります。大半のエアコンは、弱冷房除湿なので、冷房と除湿では基本的に除湿の方が節約になるということですね。
11.冷感グッズを併用する
冷感グッズを利用して、エアコンの使いすぎを抑えましょう。
ここでは、家で使える冷感グッズをご紹介します。
家で使えるおすすめをご紹介します。
・冷感スプレー
・ネッククーラー
・シリコン氷嚢
・ひんやりタオル
・ひんやりクッション
・冷感敷パッド
エアコン電気代の削減には、電力会社の見直しも効果的【補足】
これまで電気は、地域ごとの電力会社から供給されていました。
しかし、「電力自由化」以降は地域の電力会社に限らず、新規参入してきた電力会社とも契約することができるようになりました。
新規参入した会社も含め、すべての電力会社が今までと同じ電力ネットワークを使っているため、電力会社を切り替えても、利用する上で問題はありません。
そして、電力自由化後の料金設定には参入してきた企業の新しい料金プランが登場したため、場合によっては電気代を安くすることが可能です。
契約期間や、月々の電気利用料によって割引されるプランがありますので、各電力会社に問い合わせて、最適なプランを選択しましょう。
今回は、複数のエアコン節約術をご紹介してきました。
どれも意識すればすぐに実践できる内容です。
そして、一つ一つは大きな金額の差にはならないかもしれませんが、意識していくつか実践してみれば1年間で大きく電気代を節約することができます。
暑さや寒さを我慢することなく、効率的にエアコンを利用して快適に過ごしながらも、電気代を節約しましょう。
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