ソーシャルレンディングとは?特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説

お金と時計

みなさんはソーシャルレンディングという単語を聞いたことはありますか?

ソーシャルレンディングとは、最近普及している新たな金融・投資の方法です。

なかなかなじみのないものだと思いますので、今回はソーシャルレンディングとは一体どんなものか、やることでどんなメリットやデメリットがあるのかを簡潔にご紹介します!

投資に興味がある方も、そうでない方も、今後流行していく可能性が高いものですので、これを機にしっかり理解してみてください!

ソーシャルレンディングって何?

そもそもソーシャルレンディングとは?

お金は余っている人から足りない人に貸すことが、最も原始的かつ効率的な方法ですよね。

金融とは本来、「資通する」という意味ですので、先ほど示したお金の流れというのは金融の根幹となる在り方です。

ソーシャルレンディングとは、簡単に申し上げるとお金を貸したい人(投資家)とお金を借りたい企業(借り手)を、ソーシャルレンディング業者が仲介し、マッチングすることで生まれる新たな金融の在り方なのです。

なかなか個人同士でお金を貸したい人と借りたい人が出会うことは困難です。

そこでソーシャルレンディング業者がマッチングのためのプラットホームをインターネット上でユーザーに対して提供します。

ソーシャルレンディング業者は、プラットホーム上で小口の個人投資家からの資金を集め、それをまとめて大きな資金にすることで、法人に対して貸し付けを行っています。

個人としての投資額は1万円といった少額からでも始めることが可能で、元本がそれほど多くない個人投資家でも非常に始めやすい投資方法になります。

上で示したように、インターネット上で個人から資金を集めるという仕組みを持つため、ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一つとして認識されています。

特にクラウドファンディングの中でも、融資型クラウドファンディング貸付型クラウドファンディングと分類されています。

ソーシャルレンディングの歴史的な推移は?

国内でのソーシャルレンディングによる市場規模は年々増加傾向にあります。

クラウドポートの調べによると、2014年にはわずか140億円規模だったものの、直近の2017年にはおよそ10倍の1316億円まで市場は拡大しています。

とはいえ、なかなかみなさんの中でも知っている人は少ないように、知名度は発展途上にあります。

日本ではソーシャルレンディング業界のパイオニア的存在のmaneo社が、2008年にソーシャルレンディングサービスを開始しましたが、利用者の伸び悩みに直面し、2011年に個人間金融から撤退してしまいました。

その理由としては、日本ではすでに消費者金融やカードローンといった個人向け金融のインフラが十分整っており、新たにソーシャルレンディング事業が割って入る余地がなかったとされています。

しかし、その後法人向けの融資、特に不動産関連の融資に活路を見出したことで、近年の成長を実現するに至りました。

海外ではソーシャルレンディングはかなり一般的?

アメリカでは日本よりも早くソーシャルレンディング事業は根付きました。

2014年時点での市場規模は5,500億円に到達し、PwCの発表によると、米国におけるソーシャルレンディングの市場規模は2025年に15兆円を超えるだろう、と推計されています。

先述のように、個人向けの金融インフラが比較的弱い欧米では個人向けのソーシャルレンディングが普及しましたが、中国では日本同様法人向けの形態が爆発的に伸びています。

中国では、銀行からの融資は厳しい規制の下にあるため、インターネット上で柔軟な資金需要を満たすことのできるソーシャルレンディングは非常に魅力的な金融システムとされています。

投資家がソーシャルレンディングを利用するメリット・デメリット

ソーシャルレンディングの4つのメリット

  • 他の投資方法に比べて利回りが高い

投資の収益性に直結するのが利回りです。

現在の日本はゼロ金利と言われるように、投資環境としては良好とは言えません。

そんななかでソーシャルレンディングでは日経マネーやダイヤモンドQなどの金融商品をみると5%~15%程度に設定されています。

平均すると8%ほどなので、10年間運用することで2倍になると考えるとかなり魅力的な投資方法だと思います。

  • 投資にかかる手間がほとんどない

投資というと、チャートをパソコンに移して、毎晩張り付いていなければいけないイメージがあるかと思います。

ソーシャルレンディングでは、一度資金を貸し出したら、満期に受け取るまでやることはほとんどありません。

ですので、資金を一度貸し出すだけで、まとまったリターンが受けられるのです。

  • 貸し倒れのリスクが小さく安定性がある

ソーシャルレンディングは、従来の不動産投資のような位置づけで、ミドルリスク・ミドルリターンな投資方法と呼ばれます。

とはいえ、先ほどのクラウドポートの調べによれば、過去3年間のソーシャルレンディングにおける貸し倒れ率は1.47%と極めて低い水準と言えます。

ですから、リスクは小さいながらも平均8%という比較的高い利回りを維持できる安定的な投資方法となります。

  • 上級者と初心者の差がつきにくい

ソーシャルレンディングでは、株やFXのような値動きがありません。

ですので、投資家自身がなにかアクションを起こして儲けを得ることはほとんどありません。

ですから、投資の初心者であっても上級者と同じようなパフォーマンスが発揮できるのです。

デメリット

  • 資金の流動性が低い

資金の流動性とは、いつでも現金化できるかどうかを表します。

仮に自分の資産として持っていたとしても、必要な際に引き出せなければお金としての役割は果たせませんよね。

ソーシャルレンディングでは、基本的に満期まで資金の引き出しはできなくなっています。

ですので、流動性の観点で言えば少し欠点のある投資方法と言えるでしょう。

  • 元本割れの可能性がある

企業に投資する以上、投資先が倒産した場合には元本が戻ってこない可能性があります。

こうした点から、ローリスクではなくミドルリスクと言われています。

ソーシャルレンディングで投資する際のコツは?気を付けるべきポイントは!?

分散投資をおこなうこと!

投資をする上では当たり前ですが、投資先は必ず複数確保しましょう。

ソーシャルレンディングでは、投資先の倒産のリスクが付いて回ります。

かりにいくら条件のいい事業者がいたとしても、リスクが0ではない以上、全ての資金を投入することはおすすめできません。

利回りを考えると、しっかり満期を迎えられれば儲かるわけですから、それほどチャレンジングな投資の仕方は不要でしょう。

また、日本だけでなく海外の案件にも範囲を広げておくと、地理的なリスクを回避できるので良いですね。

投資期間は短いものを選択する!

満期までの期間が長いほど、リスクは大きくなります。

出来る限り回収までの期間が短く、数か月から1年ほどで回収できるファンドであるといいでしょう。

おわりに

今回はソーシャルレンディングについて、幅広くご紹介しました。

初耳だったという方も、なんとなくソーシャルレンディングについて知ることが出来たのではないでしょうか?

高い利回りではあるものの、それなりにリスクもある投資方法なので、興味を持った方はぜひ先ほどのコツや注意点に気を付けてやってみてください。

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