クラウドファンディングにかかる税金を解説!集めた資金や配当利益は課税対象になる?

ファイナンス

 

クラウドファンディング(通称CF)はインターネットを通じて不特定多数の人から資金調達ができるものであり、近年は新しい資金調達の方法として注目されています。

今回はクラウドファンディングにおいて、プロジェクトオーナー側、出資者側の双方にかかる税金と節税はできるのかについて説明します。

クラウドファンディングは投資型・購入型・寄付型の3種類がある!違いは?

ヒント

資金提供者や支援者(出資者)への出資のお礼(リターン)の方法によって、クラウドファンディングは大きく3つの種類に分けられます。

①投資型

投資型はさらに融資型・ファンド型・株式型の3つに分けられ、詳細なリターン方法は違いますが、金銭的なリターンがあるという点では共通しています。

 

それぞれの仕組みは以下の通りです。

 

融資型

ソーシャルレンディングや貸付型とも呼ばれ、投資家がクラウドファンディング業者を通じて資金を貸し付け、見返りとして返済元利金の一部を分配する仕組み。

 

ファンド型

投資の見返りとして投資家がサービスや商品の提供と、売上の一部などの分配を受けられる仕組み。

 

株式型

未公開株を購入する形で資金調達に貢献できる仕組みで、もしその企業が上場したら売却益を得られる可能性もある。

 

まとめると、投資型は出資者(投資家)がプロジェクトオーナーにお金を貸すことによって発生した利子や配当金が提供されるという仕組みです。

②購入型

購入型は、プロジェクトオーナーがある商品を作るために資金を調達し、出資者はリターンとして完成したサービスやモノなどの商品を受け取れます。

 

③寄付型

寄付型は、被災地の支援などの社会貢献にまつわるプロジェクトに多く見られ、支援を目的としているため名前の通りリターンはありませんが、お礼の手紙や活動報告が送られてくることがあります。

 

クラウドファンディングで資金調達したら、集めたお金に税金はかかる?

電卓計算

投資型の場合

プロジェクトオーナーは資金授受時には税金が発生しませんが、資金運用により得た利益には税金が発生します

プロジェクトオーナーが個人の場合は所得税の対象となり、法人の場合には法人税の対象になります。

特徴的なのは投資家に分配金を支払った場合には、そのお金は必要経費にすることができるという点。

つまり、投資型クラウドファンディングで発生した利益は、分配金の支給で相殺することも可能なのです。

購入型の場合

購入型クラウドファンディングは一般的な形で表現すると、お金と引き換えに商品やサービスを提供するというものであり、通常の商品やサービスの販売と変わりはありません。

 

したがって、支援者から受けた資金はプロジェクトオーナーが個人事業主の場合には所得税、法人の場合には法人税の対象になります。

 

個人の場合には資金を事業に使う場合は事業所得、事業以外に使う場合には雑所得として分類されます。

 

寄付型の場合

寄付型のクラウドファンディングでは、寄付を受取る側が個人か法人か、また寄付をする側が個人か法人かで、税法上の扱いが異なります。寄付型でかかる税金は大きく4パターンあります。

①個人から個人への寄付

資金調達者に対して、基礎控除額の110万円を超えると調達額に贈与税がかけられます。

贈与税の計算方法は以下のようになります。

贈与税=(贈与税ー基礎控除額)×税率

②法人から個人への寄付

法人から調達した資金は一時所得とされ、資金調達者には所得税が課せられます。

所得税には、必要経費(クラウドファンディングの運営業者に支払う手数料など)が認められます。この必要経費および一時所得の特別控除(50万円)を一時所得から差し引いた金額に税率をかけた分が所得税額となります。

所得税=所得金額×税率

所得金額=調達額ー必要経費ー特別控除(50万円)

③法人から法人への寄付

資金調達者に対して法人税が適用されます。

寄付金をリターンなしで受け取っているため、受増益が計上され税務上の利益が増え、支払う税金が増えます。なお、クラウドファンディングの仲介業者に支払う手数料は必要経費として認められます。

④個人から法人への寄付

この場合も③同様に資金調達者に対しては法人税が適用されます。

 

出資者にかかる税金は?配当利益は課税される?支援金は寄付控除の対象?

地球儀

支援先から配当利益を受け取った場合の税金

配当は投資型クラウドファンディングで出資をした際に受けられる特典です。配当には、税金がかかりますが、「融資型・ファンド型」と「株式型」によって課税内容が変わってきます。

融資型・ファンド型

融資型・ファンド型では、受け取る利子や配当金(分配金)は雑所得として総合課税の対象となります。受け取り分配金からは、通常20.42%の所得税が引かれています。

 

例えば、20万円の分配金を受け取った場合には20万円×20.42%=40,840円が課税され、残りの159,160円を受け取れます。

 

株式型

株式型では受け取った配当には、融資型・ファンド型と同じく20.42%の所得税がすでに引かれています。

 

取得株式を売却し、利益を得た場合には、譲渡所得として利益の部分に20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)が課税されます。

 

注意点としては、どちらの場合でも給与所得と退職金以外の所得が20万円以上ある場合には確定申告を行う必要があることです。

クラウドファンディングの支援金は寄付控除にできる?

資金提供者の支援金が税額控除の対象になるのは寄付型クラウドファンディングの場合のみとなっています。

 

寄付型クラウドファンディングの中でも控除対象となるプロジェクトは、限られており、数はそこまで多くありません。詳しくは各プロジェクトの詳細をみてみましょう。

 

寄付型クラウドファンディングによる控除は確定申告の際に「寄付金控除」か「寄付金特別控除」のどちらかを選ぶことができます。

寄付金控除額は、前年の1月1日から12月31日に寄付した合計金額から2000円を引いた分が所得控除として活用できます。なお、ここでの合計金額は所得金額の40%が上限となっています。

寄付金特別控除は、所得控除であった寄付気控除とは違い、「税額控除」といい、算出された納税予定額から一定金額を直接差し引ける控除のことです。

 

計算式としては、

納税額=課税所得{総収入ー所得控除}×税率-税額控除

となります。

 

所得控除に当てはまるのが、「寄付金控除」。税額控除に当てはまるのが、「寄付金特別控除」ということになります。

 

寄付金特別控除の金額は、前年の1月1日から12月31日に寄付をして受領された合計金額から2000円を引いた金額の40%です。特別控除額の上限は所得税額の25%までとなっています。

 

どちらがお得か実際に計算した上で、いずれかの控除を選ぶようにしましょう。

 

これを読んでクラウドファンディングでかかる税金についての理解が深まったでしょうか?

クラウドファンディングはプロジェクトオーナー、出資者の双方にメリットがあるものです。会計処理の際に税金の申告を忘れてペナルティが課せられないことだけに注意して、クラウドファンディングを賢く利用しましょう!