女性の社会進出が著しい昨今では、「年収アップを目指してバリバリ働きたい」という方も多いと思います。
そんな時に「自分の給料は女性の平均と比べて高い?低い?」「同じ年代の人たちはどれだけ稼いでいるの?」と気になることもあるのではないでしょうか。
今回は、女性の平均年収にフォーカスして、年代別・職業別・企業別の年収を発表していきます。転職を考えている方や、子育てを経てもう一度職場に戻ろうと考えている方はぜひ参考にしてください。
女性の平均年収、正社員と非正規でどれくらい変わる?
国税庁が発表したデータによると、平成29年の女性の平均給与は287万円(平均年齢 46.2歳)です。このうち正規雇用の場合377万円、非正規(パート・アルバイト・派遣・契約)の場合151万円となっています。
正規雇用と非正規雇用の差は、226万円という結果になりました。
しかし、女性の働き方はライフステージや年齢によっても様々です。そこで、以下では20代・30代・40代の年代別の女性の平均年収や職業別の平均年収を見ていきたいと思います。
20代女性の平均年収と手取り額
20代女性の平均年収は319万円です。それでは、平均年収から各種控除や所得税・住民税を引いた手取り額はいくらでしょうか。平均的なケースで給与計算すると以下のようになります。
配偶者なし | 配偶者あり | |
額面年収 | 319万 | 319万 |
所得税 | 6.2万 | 4.3万 |
住民税 | 17.7万 | 13.9万 |
社会保険料 | 44.9万 | 44.9万 |
健康保険料 | 15.4万 | 15.4万 |
厚生年金保険料 | 28.5万 | 28.5万 |
介護保険料 | 0万 | 0万 |
雇用保険料 | 1万 | 1万 |
手取り年収 | 249.1万 | 254.9万 |
額面月給 | 26.6万 | 26.6万 |
月給手取り | 20.8万 | 21.2万 |
配偶者ありとなしでは所得税、住民税に違いが表れており、手取りの年収が配偶者ありの方が5.8万円高くなっています。
30代女性の平均年収と手取り額
30代女性の平均年収は382万円です。それでは、平均年収から各種控除や所得税・住民税を引いた手取り額はいくらでしょうか。平均的なケースで給与計算すると以下のようになります。
配偶者なし | 配偶者あり | |
額面年収 | 382万 | 382万 |
所得税 | 8.1万 | 6.1万 |
住民税 | 22.4万 | 18.6万 |
社会保険料 | 55.3万 | 55.3万 |
健康保険料 | 19万 | 19万 |
厚生年金保険料 | 35.1万 | 35.1万 |
介護保険料 | 0万 | 0万 |
雇用保険料 | 1.1万 | 1.1万 |
手取り年収 | 295.1万 | 300.9万 |
額面月給 | 31.8万 | 31.8万 |
月給手取り | 24.6万 | 25.1万 |
配偶者ありとなしでは所得税、住民税に違いが表れており、手取りの年収が配偶者ありの方が5.8万円高くなっています。
40代女性の平均年収と手取り額
40代女性の平均年収は442万円です。それでは、平均年収から各種控除や所得税・住民税を引いた手取り額はいくらでしょうか。平均的なケースで給与計算すると以下のようになります。
配偶者なし | 配偶者あり | |
額面年収 | 442万 | 442万 |
所得税 | 10.1万 | 8.1万 |
住民税 | 27.2万 | 23.4万 |
社会保険料 | 65.6万 | 65.6万 |
健康保険料 | 21.4万 | 21.4万 |
厚生年金保険料 | 39.5万 | 39.5万 |
介護保険料 | 3.4万 | 3.4万 |
雇用保険料 | 1.3万 | 1.3万 |
手取り年収 | 337.8万 | 343.6万 |
額面月給 | 36.8万 | 36.8万 |
月給手取り | 28.2万 | 28.6万 |
40代からは、20代・30代の時と異なり、新たに介護保険料が発生します。介護保険料が3.4万円かかっています。また、配偶者ありとなしでは所得税、住民税に違いが表れており、手取りの年収が配偶者ありの方が5.8万円高くなっています。
女性の平均年収が高い職業・職種ランキング
年代別の年収をみてきましたが、次は職業別の年収ランキングをみてみましょう。
DODAが公開している年収データによると、女性の平均年収が高い職業は以下の通りとなりました。
職種 | 年収(女性) | 20代平均年収(全体) | 30代平均年収(全体) | |
1位 | 業務改革コンサルタント(BPR) | 642万 | 543万 | 764万 |
2位 | 弁護士 | 632万 | 776万 | 752万 |
3位 | アナリスト | 603万 | 573万 | 679万 |
4位 | 投資金融業務 | 584万 | 629万 | 973万 |
5位 | 運用(ファンドマネージャー/ディーラー) | 579万 | 582万 | 820万 |
業務改革コンサルタント、弁護士が1位、2位となっています。業務改革コンサルタントとは企業内の人事、サービス、製造にかかわるすべての業務について抜本的な改革を行うためにコンサルタントを行う仕事です。
最近では働き方改革やIot化によって、業務改革(BPR)の需要が高まっています。業務改革コンサルタントには、必ず持っておかなければいけない資格はありません。しかし、弁護士同様、専門的な知識が求められる仕事です。それ以外には、金融業界からアナリスト、投資金融業務、ファンドマネージャー・ディーラーの3職種がランクインしました。
総じて金融業界の職業が目立つ結果となっています。
年収も平均給与の2倍以上稼いでいる職業も目立ちます。また、20代と30代で大きく金額が跳ね上がることも注目するべき点です。昇給やキャリアアップによって、年収アップをしていると考えられますね。
女性の平均年収が高い企業ランキングTOP5!
最後に、企業別の年収ランキングをみていきましょう。
5位 ソフトバンクグループ 521万
ソフトバンクは携帯、固定電話を中心に通信事業全般を行っています。今後はIotやスマートロボット、AIなど通信以外の事業にも力を入れていくようです。アメリカのスプリントやヤフーを傘下に持っています。2016年に中国のアリババ、ガンホーのソフトバンク所有株を売却したことが大きな話題になりました。
4位 東芝 529万
総合電機メーカー大手 東芝が4位となりました。不正会計やアメリカでの原発事業失敗により一時経営危機に陥りました。しかし2018年の純利益はプラスに転ずるなど再建を図っています。生活家電のほかにもインフラ、ICTなど幅広い分野で事業を行っています。
3位 アクセンチュア 585万
アンセクチュアはアイルランドに本拠地を置く世界最大級のコンサル会社です。Vorkersが調査した2019年の文系学生の注目企業ランキングでは1位になりました。また、アンセンチュアは世界で最も称賛される企業に16年連続で選出されています。
2位 リクルートホールディングス 606万
人材派遣や販促メディア、就職支援を行う人材派遣大手 リクルートホールディングスが2位となりました。平均年齢が34.8歳と若いのが特徴的です。ホットペッパーグルメなどの検索サイトを作った、リクルートライフスタイルがグループ会社になっています。
1位 野村証券 667万
国内最大の証券会社 野村証券が1位となりました。野村證券は国内の企業・個人を中心に取引、コンサルを行う会社です。入社4年目の成績上位者を1年間海外へ派遣しており、徹底した実力主義の企業風土が特徴的です。
以上です。いかがでしたでしょうか?
最近は、女性の雇用促進を後押しする企業も増えており、バリバリ働く女性や出産・妊娠を経てから職場復帰するママさんも多くなってきました。
これからのキャリアプランを考える上で、本記事の年収情報を参考にしてもらえると幸いです。
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