時短勤務とフルタイムの年収はいくら違う?メリット・デメリットは?

最近では働き方改革も勧められ、今までは職場になかなか復帰することが難しかった、子育て中のママたちにとって働きやすい環境づくりが進められています。

その具体的な施作の一つが”時短勤務”と呼ばれる働き方です。

時短勤務制度の導入によって、家庭での家事や子育てとも両立しながら、元の職場に復帰することも可能となりました。

こうした働きやすさの反面、やはりフルタイムでの勤務に比べると年収は当然低めになってしまいます。

そこで今回は、時短勤務によって働くようになるとフルタイムに比べて年収はどのくらい変わっていくのかを解説していきます!

そもそも時短勤務とは!?勤務時間や対象となる条件は?

そもそも時短勤務とはどのような制度?導入の背景は!?

時短勤務は正式には、「短時間勤務制度」と呼ばれる新しい働き方です。

従来の日本の家庭観では、”働くこと””出産・育児”はどちらか一方を選択しなければならないような状況にありました。

中には子供が生まれた後も、夫婦共に働き続けて家計を支えていきたいと考えたとしても、時間的な制約から男女のどちらかが仕事から離れざるを得ない状況にありました。

しかし、女性の社会復帰を支え、労働人口の減少に歯止めをかける意味でも、家庭と仕事の両立がしやすい働き方として、今回紹介するような時短勤務という働き方が導入されました。

時短勤務を活用した場合の勤務時間はどのくらい?

短時間勤務制度では、1日の労働時間を5時間45分〜6時間の間に制限するという制度です。

目安としては、朝8時30分に子供を幼稚園や保育園に送り、9時に出社、帰りは15時に退社し、16時前には子供を迎えにいくといった働き方になります。

こうしてみると、実に無駄なく子供にも負担を感じさせることなく仕事と家庭を両立できそうですね!

時短勤務の対象となるための条件は!?

時短勤務制度を利用するためには、以下の条件を全て満たしている必要があります。

  • 子供が3歳未満であること
  • 1日の所定労働時間が6時間以上であること
  • 日々雇用される者でないこと
  • 短時間勤務制度の利用時に育児休暇を取得していないこと
  • *労使協定によって適用除外とされた者でないこと

簡単にで良いので、「子供が3歳未満で元々はフルタイムの社員として働いている人」という条件と考えておけば概ね大丈夫です!

※労使協定によって時短勤務の適用から除外される条件は以下の3つです。

  • 勤務先での勤続年数が1年未満であること
  • 1週間のうち、出社日数が2日以下であること
  • 業務の性質上、短時間勤務の適用が困難であること

簡単にいうと、週に2回しか出社しない人や1年以上その職場で働いていない人は対象外となってしまいます。

時短勤務とフルタイムでは年収はいくら変わるのか徹底比較!

一般的な企業での所定労働時間は概ね8時間とされています。

時短勤務を活用することによって、勤務時間は6時間へと短縮され、割合で見ると25%減ということになりますね。

フルタイムで働いている場合には残業代などが発生しますが、短時間勤務を活用する場合は基本的には残業は無くなります。

そのため、フルタイムで働いた際の基本給の75%が時短勤務での給与となります。

ここで、20代〜30代の女性の年収状況を見ていきます。

フルタイムの平均年収時短勤務時の想定年収
20代319万円239.25万円
30代382万円286.5万円

20代女性の平均年収が319万円、30代女性の平均年収は382万円となっているので、それぞれその75%分は239.25万円、286.5万円となります。

月給で考えると、6万円〜7万円ほどの違いが出てくるようですね。

こちらの算定方法はあくまで平均年収をベースにした、かなり簡易的なものになっています。

企業によっては、フルタイムでの給与を維持したまま子育てと両立しやすい働き方を推進していたり、在宅ワークやフレックス勤務を認めているところもあるので、気になる方はぜひ勤務先に確認してみましょう。

時短勤務のメリットとデメリットとは!?

ここからは時短勤務制度を活用して働くメリットとデメリットについて解説していきます。

時短勤務のメリット

時短勤務制度を活用する最大のメリットは時間的な余裕が生まれることです。

まずは子供と触れ合う時間をより多く持つことができるようになります。

しっかりと子供に自分で作った食事を振舞うこともできますし、終業後に一緒に遊びに行くことも十分可能になります。

子供の成長は一瞬ですから、こうした時間に触れ合うことができるのはお金には変えがたい経験と言えるでしょう。

さらに、自分の時間をより多く持つことができ、心のゆとりを持つことができるようになります。

子育てと育児を並行して行うと、自分の時間をなかなかとることはできません。

しかし、時短勤務にすることで仕事の後の疲労度も少なく済みますし、子供を寝かしつけた後に自分の時間を満喫することも可能となります。

時短勤務のデメリット

時短勤務には必ずしもメリットだけがあるわけではありません。

まず一つ目のデメリットとしては、先ほども紹介したように給与が大幅に減少してしまいます。

労働時間が短くなる分、当然ですが年収も少なくなってしまいますね。

二つ目のデメリットは、出世はかなり厳しくなってしまうという点です。

フルタイムだから評価される、短時間勤務だから評価されないというわけではありませんが、やはり会社で長く働くことのできる人材の方が、任せる仕事の重みもあるので、時短勤務を利用しつつバリバリ出世するのはかなり厳しい道のりとなってしまいます。

三つ目は、業務時間中の忙しさが増すという点です。

時短勤務になると労働時間は短くなる反面、振られる仕事の量は必ずしも25%少なくなるとも言えません。

場合によってはフルタイムの時と同量の仕事を依頼されることもあります。

すると、会社に拘束されている時間は短くなったものの、働いているあいだはなんだか忙しなくなってしまいがちです。

周りと相談して納得のいく子育てと仕事の両立を!

今回は時短勤務とフルタイムでは年収がいくら変わるのか、メリットやデメリットはどんなところかなどを解説していきました。

子供となるべく一緒にいる時間を増やしたいという方は時短勤務を、ご自身のキャリアや収入を大切にしたいという方はフルタイムでの働き方となるでしょう。

ママたちの働き方は、ご自身のためでもあり、お子さんや家族にも大きく影響します。

ぜひご家族で話し合った上で、自分にあった働き方を見つけてみてください。

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