5/16にハードフォークを行うことで話題になっていたビットコインキャッシュですが、いくつかの取引所のほうでシステムエラーなどがあったものの、無事ハードフォークも終了し、新たなコンセンサスのもとマイニングが開始しました。
また、5/14-16には仮想通貨の大型イベントであるConsensus2018もニューヨークで開催され、今年は前年度の三倍以上、8000人以上の参加がありました。
そこで、今回はビットコインキャッシュとは何だったか、いま一度振り返ってみようと思います。
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そもそもハードフォークとは?
ハードフォークとは、仮想通貨のアルゴリズムのアップデートと、それに伴う通貨の分裂を指します。
例えば去年の夏、BTCに行われたハードフォークは色々変更点はあったのですが、主にスケーラビリティ問題(増加する取引情報に対し、ブロックサイズが小さいためマイニング処理作業が追いつかなくなります。そのため取引の遅延や手数料の高騰などが起こること)の解決のためのもので、実施された後はブロックサイズが1MBそのままの「BTC」とブロックサイズが8MB拡大された「BCH」に分裂したわけですね!
BTCとBCH比較 ブロックサイズ 1MB 8MB ブロック生成時間 10分間 10分間 難易度調整 14日毎 条件次第で都度 容量の拡張性 なし あり(32MBまで拡張可能) 主要な開発グループ Bitcoin Core Bitcoin Unlimited 発行上限枚数 2100 万枚 2100 万枚 Segwit あり なし ビットコインバーゲンより引用
そしてその際は、BTCをウォレットに入れていた人には同量のBCHが付与されました。ハードフォーク時の取引所は、ハードフォークの分裂したコインを付与するか、扱うかなどは各々対応が異なることが多いので注意が必要です。
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それなら今回のBCHは?
それなら今回の「BCH」のハードフォークでは新しくどんなコインが分裂してできたの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今回のハードフォークでは新たなコインは誕生しませんでした。
その理由として大きなものは「BCHの開発グループ内で意見の相違や対立は見られなかった」ということが挙げられます。
BCHのグループはもともとBTCのブロックサイズを大きくするという意見の相違で離脱してきた人々(大手マイナー)といえるので、今回のブロックサイズの拡大にも開発陣はおおむね賛成で意見は一致したものと思われます。
ですのでビットコインのハードフォークに例えるなら「ビットコインがビットコインとビットコインキャッシュに分裂したが、ビットコインに支持者がいなかったため、開発者もマイナーもビットコインキャッシュをビットコインとして扱うようになった」といった感じといえるでしょう。
開発陣のなかで方向性が一致しているというのはBCHの開発においてプラスの要素の一つかもしれませんね!
BCHの特長、支持者とは?
BCHの特長として以下のものが挙げられます
・ブロックサイズが大きく送金が早い
・マイニングの難易度調整を行うEDA/NDA制度を採用
・マイナーを中心に多くの支持者を得ている
・ブロックの不可逆性を維持している
・一部の支持者には「ビットコインキャッシュこそが正当なビットコインである」と主張している人すらいる
また、PoWを採用している仮想通貨にとっては、大手マイニングプールの動向は無視できるものではありません。
最近だったらBCHの約10%のマイニングを担っている「Antpool」が、手数料ので得たビットコインキャッシュのうち12%をバーンすると発表し、他のマイニングプールにもそうするように呼び掛けたことで話題になりましたね!
現在もBitcoin.comを立ち上げたロジャー・ヴァー氏、世界最大のマイニング企業Bitmain社のCEOジハン・ウー氏などは熱烈なBCH支持者として知られ、Bitcoin.comはこんなツイートさえしています。
Bitcoin Cash is the oldest cryptocurrency. Its white paper was published in 2008 and the genesis block mined in January 2009.
Bitcoin Core (BTC) is an experimental currency that does not have a white paper and has only operated under its current model for two years. pic.twitter.com/YBeepJlwC5
— Bitcoin (@Bitcoin) 2018年5月4日
ビットコインキャッシュ(BCH)は最も古くからある仮想通貨です。ホワイトペーパーは2008年に発表され、2009年の1月にマイニングが開始されました。現在一般にビットコイン(BTC)と呼ばれているビットコインコアは、ホワイトペーパーを持たず、現在のモデルでの運用も2年間しかされていない実験的な通貨です。
つまりサトシナカモトの論文の意を正当に継承しているのはビットコインキャッシュである!といいたいわけですね!
ただ、このビットコインキャッシュをビットコインと、ビットコインをビットコインコアと呼ぶややこしさのせいかCoinMarcketCapのwebsite2の欄に掲載されていたのを最近外されてしまったようです。
日本では大手金融会社、SBIホールディングスの北尾社長がビットコインキャッシュのマイニングに参加すると2017年9月19~22日に行われたフィンテックサミットで表明したことでも話題になりましたね。
2018年夏にはSBIVC(バーチャルカレンシーズ)で仮想通貨取引サービスの開始が予定されていますが、今のところ取り扱い予定通貨は
・ビットコイン(BTC)
・ビットコインキャッシュ(BCH)
・イーサリアム(ETH)
・リップル(XRP)
の四種類となっています。SBIVCはサービスが開始されたら国内最大規模の取引所となることが見込まれていますので、今後影響力を持っていくでしょう。
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最近の動向などまとめ
最後にConsensus2018中のチャートの動きを見ていきましょう。
Consensus2018中は断続的に上げる局面もありましたが、結局終了とともに下落。GW明けの水準を回復することはありませんでした。5/17 11:00現在は143000円付近で推移しています。
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