子育てにはお金がかかりますよね。しかし、特に子どもが小さい時は、仕事との両立は簡単ではありません。
仕事をする場合や小さい頃から良質な教育を施すためには保育園や幼稚園に子どもを通わせることになります。
当たり前のことではありますが、幼稚園に子供を通わせるためには、お金がかかります。
この記事では、まずそもそも保育園と幼稚園はどのように違うのかを解説します。その後に、幼稚園に子どもを通わせる場合、いくらお金がかかるのかについて解説していきます!
事前に幼稚園の費用や補助金制度を勉強した上で、お子さん、ご両親にとって最適な幼稚園を見つけてください。
POINT!
- 幼稚園と保育園の違いを理解できる
- 幼稚園にかかる費用を解説
- 園児を持つ家庭が受け取れる補助金を知れる
- 幼稚園費用が高い・安い都道府県が分かる
幼稚園と保育園の違いを知ろう
幼稚園の詳しい学費や補助金などの話に入る前に、まずは幼稚園と保育園の違いを解説します。
幼稚園と保育園の違いを理解した上で、そもそもどちらの園に子どもを入園させるべきか考えましょう!
幼稚園とは?
管轄機関:文部科学省
対象年齢:満3歳〜小学校入学前
預けられる時間:4時間を標準に各園が設定
料金:公立は市区町村(地方自治体)が、私立は各園が設定
目的:小学校入学前に幼児に対して教育を行なう
学べる内容:読み書きや足し算などの小学校の就学準備に必要な基礎知識
幼稚園の大きな特徴を簡潔に述べると、教育を受ける場所です。
幼稚園を管理しているのは文部科学省です。
そのため、幼稚園は義務教育である小学校のプレ教育機関であるとも言えるでしょう。
義務教育の基礎を学べ、小学校就学に向けた準備ができます。
保育園と比べると、例えば計算練習や読み書きなどの勉強の時間が多くなります。
また、園によっては、英語教育や小学校受験対策といった指導を提供しているところもあります。
ただ、もちろん全てが勉強の時間にあてられる訳ではなく、身の回りの生活の練習や運動、自然との触れ合いなどの時間も設けられています。
幼稚園に入園できるのは、基本的には3歳からです。
3歳保育という形で入園したての頃は身の回りの生活で必要なことを学ぶことが多いですが、4歳からは勉強の時間も組み込まれていくことが多いようです。
幼稚園は預かり時間は4〜5時間が基本となっており、保育園と比べると預けられる時間は短くなっています。
幼稚園の種類は?
幼稚園は、大きく分類すると公立と私立に分類されます。
公立幼稚園の場合、先生は公務員になります。
また、詳細は後ほど紹介しますが、公立の方が通わせる費用は低く抑えられます。
私立幼稚園は、公立と比較すると費用は高いですが、施設設備が充実している、送迎バスがある、教育内容が独自で多様などの特長があります。
公立、私立共に管轄機関は文部科学省です。
しかし、私立の場合、教育内容や園の方針などは園によって決めることができます。
そのため、私立の各園は特徴や方針が多様なので、子どもの特徴や親の教育方針に応じて幼稚園を選んでみてください。
保育園とは?
管轄機関:厚生労働省
対象年齢:0歳〜小学校入学前
預けられる時間:1日8時間
料金:市区町村(地方自治体)が設定
目的:保護者に代わって乳幼児を保育すること
学べる内容:身の回りの生活で必要なこと
保育園の管轄機関は、厚生労働省です。
文部科学省が管轄する幼稚園とは違い、保育園は教育機関でありません。
保育園の目的は、仕事で忙しい、または病気などにより保育にあてる時間が少ない保護者に代わって、乳幼児を保育することです。
そのため、保育園では例えば計算練習や読み書き指導はあまりなく、乳幼児の身の回りの生活の指導を行なうことが多いです。
例えば、食べ方や着替えなどの身の回りの生活の練習に多くの時間が割かれています。また、自然との触れ合いや自由遊びの時間も多く設けられているようです。
その他、幼稚園と大きく違う点については預けられる時間の長さです。
十分な保育の時間を確保できない保護者に代わって乳幼児を保育する機関であるため、長く子どもを預けられます。
1日8時間程度子どもを預けられるため、特に共働きの家庭にとっては恩恵の大きな施設です。
また、幼稚園とは違い、0歳から子どもを預けられます。
保育園の種類は?
保育園は、国に認定された認可保育園と認定されていない認可外保育園に大きく分類されます。
認可保育園に入園するためには、国や自治体が定めた基準によって「保育が必要」と認定されなければいけません。
保育が必要と認定されなかったが、子どもを保育園に預けたい場合は、認可外保育園に入園させることになります。
東京都は、認可外保育園であっても東京独自の基準を満たしていれば、認証保育園としています。
東京では土地が狭いなど大都市ならではの特徴が多く、国が全国一律に設定した設置基準を満たせないケースが多くありました。
そこで、東京の実情、都民のニーズに沿った基準を独自で作り、認証保育所制度を設けています。
つまり、認証保育園も公的なお墨付きのある保育園ということになります。
幼稚園にかかる費用はいくら?公立・私立でどれ位違う?
それでは、幼稚園にかかる費用を具体的に解説していきます!
入園料や保育料はいくら?
教育費 給食費 学校外活動費 合計 公立 119,175円 19,382円 83,707円 222,264円 私立 319,619円 36,836円 141,553円 498,008円 出典:文部科学省 平成26年度「子どもの学習費調査」の結果について
この表は、幼稚園に子ども通わせる際に、かかる費用の1年間の平均額です。
公立と私立では表に示したように、かかる費用に大きな差があります。
入園料・保育料(教育費)は私立の方が約2.7倍高く、大きな差になっています。
しかし、先にも述べましたが、私立幼稚園は施設内の設備が充実していたり、送迎バスが必ずあったり、良質で独自の教育を提供しているなどの特長があります。
これらの総合的な条件を加味した上で、公立に通わせるか私立に通わせるかを検討してみてください。
入園料や保育料以外にかかるお金は?準備費用はいくら必要?
幼稚園にかかる費用を考える際に、入園料や保育料(教育費)にばかり着目してしまうかもしれませんが、教育費以外にも様々な場面でお金が必要になります。
給食費、教材費、制服代、送迎バス代、英語などのオプションの授業料、学用品などで追加のお金が必要です。
特に入園直前、直後の時期にはまとまったお金が必要になります。
入園料、保育料に加えて、筆記用具をはじめとした文房具一式、制服や体操服、通学用のカバン、靴などが入園前に費用としてかかってきます。
そのため、入園前の準備費用を貯めておく必要があります。
入園する幼稚園、おさがりがあるか、子どもの状態などによって準備費用は様々ではありますが、入園料・保育料を除いて、準備費用に2〜5万円程度かけている家庭が多いようです。
子育て費用にお悩みの方は、お金のプロに相談してみましょう。
幼稚園の入園時に使える補助金・減免制度はある?
補助金、減免制度が存在する!
子ども幼稚園に通わせるには何かとお金がかかりますが、補助金や減免制度があることはご存知ですか?
代表的なものとして、以下の2つの補助金があります。
- 保護者負担軽減補助金
- 就園奨励費補助金
どちらの補助金も対象者は、私立幼稚園に幼児を通わせている家庭です。
幼稚園の補助金制度は私立幼稚園に幼児を通わせる家庭を対象としたものが多くなっています。
その他は、自治体によって様々な補助金、減免制度があります。
それぞれお住いの地域の補助金、減免制度を確認してみてください。
補助金、減免制度の有効活用を!
代表的な補助金である「保護者負担軽減補助金」と「就園奨励費補助金」の解説をしていきます!
保護者負担軽減補助金は、私立幼稚園と公立幼稚園や認可保育園の保育料の格差を軽減することが目的です。補助金は各都道府県から支払われます。
そのため、支給額は各都道府県によって異なります。
一般的には、所得制限は存在していないため、基本的に誰でも補助金を受け取ることができます。
就園奨励費補助金は、国が私立幼稚園に幼児を通わせる親の負担を軽減するために給付される補助金です。こちらの補助金には所得制限があります。
具体的には、所得額や兄弟構成によって給付額は変化します。
また、都道府県によっても異なるため、それぞれの家庭状況に応じた支給額を自治体に確認してみてください!
幼稚園の費用が高い・安い都道府県ランキング
幼稚園の費用は、都道府県で大きな差があります。
今回は、そのうち私立幼稚園の費用が高い都道府県、低い都道府県を3つずつ紹介します!
ちなみに全国平均は、359,782円です。
幼稚園費用が高い都道府県を紹介!
1位:東京都 472,169円
2位:神奈川県 459,279円
3位:徳島県 396,675円
出典:<全日本私立幼稚園幼児教育研究機構「5章 調査統計編」>
やはり都市部が高い傾向にありますね。
ただ、徳島県がランクインしている点は意外ですよね。
幼稚園費用が安い都道府県を紹介!
1位:愛媛県 247,499円
2位:福島県 263,921円
3位:宮崎県 277,860円
出典:<全日本私立幼稚園幼児教育研究機構「5章 調査統計編」>
幼稚園費用が高いランキングで3位にランクインした徳島県の隣に位置する愛媛県が、安い費用ランキングで1位に輝きました。
このように、自治体によって子育てにかかる費用には地域差があるので、ぜひ子育てしやすい都道府県、市町村を探してみましょう。
幼稚園の無償化はいつから?制度の内容は?
幼稚園、保育所の無償化の内容を紹介!
2018年に閣議決定された幼児教育・保育の無償化。
読んで文字のごとく、幼稚園や保育所が無償化される制度です。
しかし、対象者や給付対象は限られています。さらに、給付額の上限もあります。
無償化は多くの人がその対象になりますが、誰もが無償化の対象になる訳ではありません。また、幼稚園や保育所にかかる全てのお金が無償化される訳ではありません。
具体的な内容を以下でご説明します。
幼稚園の無償化は、いつからはじまるの?
幼児教育・保育の無償化は2019年10月から実施される予定です。
消費税が8%から10%に増税されるタイミングでの無償化になります。
元々は、2020年4月に全面実施の予定でしたが、消費税増税により子育て家計に大きな負担がかかるということから実施時期が前倒しされたようです。
さらに詳細を知りたい方は、以下の記事も参考になさってください。
おわりに
いかがでしたか。
ここまで幼稚園と保育園の違いから、幼稚園にかかる費用を解説してきました。
可愛いお子さんを少しでも良い環境、条件で育てたいですよね。当たり前のことではありますが、そのためにお金がかかります。
事前に幼稚園にかかる費用や補助金制度を勉強した上で、お子さん、ご両親にとって最適な幼稚園を見つけてください!
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