トリマーの平均年収は386.1万円!収入事情・仕事内容・なるための方法などを解説

トリマー 平均年収 資格

「ペットの『トリマー』って何?」

「トリマーの平均年収はどれくらい?」

「トリマーが働けるのはペットショップだけ?」

「トリマーになるにはどうしたらいいの?」

このサイトを開いた方の中には、上のような疑問を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、

  • そもそも「トリマー」とは何か
  • トリマーの平均年収(年代別、経験年数別etc…)
  • トリマーの3つの働き方
  • トリマーになるための具体的な方法

などをご紹介しています。

トリマーに興味がある方も無い方も、是非最後までみていって下さいね!

そもそも、トリマーって何?

①:ペットの毛を整える「トリミング」

トリマーとは、一言で表すと「犬の美容師」です。

主な仕事内容として、ペットの毛を洗って切り整えるトリミングという業務を行います。

トリミングの流れは、人間の美容室と同じようにカットの予約を受け、飼い主の要望を聞きながら進めていきます。

まずはペットの健康状態のチェックから始まり、シャンプーや爪切りなどの「グルーミング」を行い、最後に毛のカット「トリミング」を行います。

トリミングには様々な器具が必要で、犬種によってはカットの種類が数百種類あるものもあります。

そのため、トリマーは手先の器用さやセンスも求められるお仕事のです。

②:ペットの世話・訓練

トリマーの仕事は、ペットのトリミング・グルーミングなどの美容面だけではありません。

ペットの食事・散歩などの健康面のお世話もトリマーの重要な役割です。

ショーなどのイベントに出場するペットを預かった場合は、ペットの健康状態を整えつつ、訓練を行う「ハンドラー」という仕事を担当することもあります。

このようにトリマーという職業は、動物好きというだけでなく、ペットを預かり慎重に健康管理をする覚悟が必要になってきます。

トリマーの平均年収は386.1万円!

トリマー 平均年収

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、トリマーを含む「その他のサービス職業従事者」の平均年収は386.1万円(平均年齢42.3歳)となっています。

平均年収は以下の計算によって求めました。

トリマーの平均年収

=きまって支給する現金給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額

=281,400円×12ヶ月+484,600円

=3,861,400円

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によれば、日本の平均年収は433万円となっているので、トリマーの平均年収は日本の平均前後であることが分かります。

ここからは、トリマーの平均年収を項目別(男女別・年代別・都道府県別など…)に見ていきましょう。

【男女別】トリマーの平均年収

男女別のトリマーの平均年収は以下のようになっています。

434.8万円326.3万円

※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査
※上記数値は、「きまって支給する現金給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

トリマーの平均年収は男性が434.8万円、女性が326.3万円で、男女差は100万円以上となっています。

【年代別】トリマーの平均年収

年代別のトリマーの平均年収は以下のようになっています。

20~24歳約283万円
25~29歳約347万円
30~34歳約361万円
35~39歳約392万円
40~44歳約445万円
45~49歳約450万円
50~54歳約458万円
55~59歳約399万円
60~64歳約356万円
65~69歳約271万円
70歳~約238万円

※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査
※上記数値は、「きまって支給する現金給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

トリマーの平均年収は50歳代前半でピークを迎え、そこから緩やかに下がっていく結果となっています。

【都道府県別】トリマーの平均年収

都道府県別のトリマーの平均年収は以下のようになっています。

北海道330.4万円
青森県294.4万円
岩手県333.9万円
宮城県339.6万円
秋田県278.3万円
山形県320.9万円
福島県337.7万円
茨城県415.6万円
栃木県355.7万円
群馬県315.7万円
埼玉県377.8万円
千葉県375.8万円
東京都458.1万円
神奈川県378.1万円
新潟県363.1万円
富山県379.6万円
石川県323.5万円
福井県340.8万円
山梨県405.7万円
長野県348.9万円
岐阜県371.7万円
静岡県369.9万円
愛知県419.0万円
三重県362.6万円
滋賀県338.8万円
京都府369.3万円
大阪府388.4万円
兵庫県374.3万円
奈良県334.1万円
和歌山県349.6万円
鳥取県284.6万円
島根県306.4万円
岡山県346.3万円
広島県339.6万円
山口県405.6万円
徳島県278.8万円
香川県381.5万円
愛媛県337.7万円
高知県257.9万円
福岡県341.1万円
佐賀県315.7万円
長崎県277.7万円
熊本県304.9万円
大分県322.0万円
宮崎県261.8万円
鹿児島県308.4万円
沖縄県298.5万円

※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査
※上記数値は、「きまって支給する現金給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

トリマーの平均年収が最も高いのは東京都の458.1万円最も低いのは高知県の257.9万円となっており、その差は約200万円ほどとなっています。

【企業規模別】トリマーの平均年収

企業規模別のトリマーの平均年収は以下のようになっています。

1~99人100~999人1000人~
361.7万円375.2万円422.0万円

※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査
※上記数値は、「きまって支給する現金給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

トリマーの平均年収は、勤務先の企業規模が大きくなるほど高いという結果になっています。

【経験年数別】トリマーの平均年収

0年1~4年5~9年10~14年15年~
279.5万円310.4万円356.4万円379.2万円456.5万円

※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査
※上記数値は、「所定内給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

トリマーの平均年収は、経験年数を積むほど高くなっています

日本の平均年収は433万円なので、上記によると、トリマーとして15年以上のキャリアを積むと日本の平均程度のお給料をもらえるようになることになります。

【勤務先別】トリマーの平均年収

求人サイト「求人ボックス」を参考に、勤務先別のトリマーの年収幅を調べてみました。

勤務先平均年収
ペットショップ250~400万円
ペットサロン200~350万円
ペットホテル200~350万円
動物病院240~420万円

※参考:求人ボックス(2022年10月時点)

トリマーには、ペットショップ・ペットサロン・ペットホテル・動物病院など、勤務先は様々です。

上記を見ると、勤務先は違えど年収幅は大差がないことが分かります。

そのため、トリマーとして働く施設が変わったとしても、収入が大きく増減する要因になる可能性は低いと考えられます。

トリマーの生涯年収

年代別平均年収をもとに、トリマーの生涯年収を計算すると約1億5000万円になりました。

計算方法は以下をご参照ください。

大学卒業後23歳〜60歳までの38年間働くと仮定すると、

トリマーの生涯年収

=283万円×2年間+(347万円+361万円+392万円+445万円+450万円+458万円+399万円)×5年間+356万円×1年間

=1億5182万円

独立行政法人労働政策研究・研修機構が公表している「ユースフル労働統計2021 ―労働統計加工指標集―」によると、

大学・大学院卒業後60歳までフルタイムの正社員を続けた場合、日本の平均的な生涯年収は男性が2億7,000万円、女性が2億2,000万円となっています(退職金を除く)。

上記を踏まえると、トリマーの生涯年収は平均を5000万円以上下回っていると言えます。

正社員だけじゃない!?トリマーの3つの働き方

トリマーは、勤務先だけでなく働き方も様々です。

ここでは、正社員以外の3つの働き方をご紹介します。

  1. 派遣社員
  2. アルバイト・パート
  3. 独立開業

それでは、一つずつ見ていきましょう。

①:派遣社員

一つ目は、派遣社員です。

求人ボックスによると、派遣社員として働くトリマーの収入は時給1400円〜1700円程度でした。

所属する派遣会社によっては手当が支給されたり、経験やスキルに合わせて昇給されることもあります。

求人を探す際は、「昇給あり」「休日手当あり」などの条件をつけて検索してみると良いでしょう。

派遣社員として働くトリマーの業務内容は、基本的には正社員と変わりません。しかし、勤務する時間帯に融通が利く点で正社員と異なります。

②:アルバイト・パート

二つ目は、アルバイト・パートです。

正社員トリマーパート・アルバイト トリマー
386.1万円112.4万円

※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査
※上記数値は、「きまって支給する現金給与額(≒月収)×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額」で算出しています。

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」を参考に、パート・アルバイトとして働くトリマーの平均年収を計算すると、上記のようになりました。

厚生労働省のデータによると、短時間労働者として働くトリマーの労働状況は、

  • 平均時給:1296円
  • 1日あたりの平均労働時間:5.1時間
  • 1ヶ月あたりの労働日数:13.9日
  • 年間賞与(ボーナス)等:21800円

となっているので、

パート・アルバイトトリマーの平均年収

=1296円×5.1時間×13.9日×12ヶ月+21800円

=1,124,281円

という結果になりました。国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の非正規雇用者(アルバイトやパートなど)の平均年収は176万円です。

そのため、トリマーがアルバイトとして働くと、収入は日本の平均を下回る可能性があるということになります。

(ただし、上記は全て平均値なので、実際の収入と大きく異なる場合がございます。)

勤務先によっては、パート・アルバイトのための福利厚生や手当が充実していることもあります。

③:独立開業

三つ目は、トリマーとして独立開業する働き方です。

独立開業と一口に言っても、フリーランスとして独立する場合、ペットショップやペットホテルにサロンを併設する場合、自宅を改装してサロンにする場合、店舗を賃貸してサロンにする場合など、方法は様々です。

集客に成功し、かつお客さんの信頼を得ることができれば、正社員として働くよりも高い収入を得られる可能性があります

しかし一方で、独立開業で失敗することのリスクも大きいです。

独立開業する前には、十分な開業資金を貯めたり、集客の方法を学んでおくなど、綿密な準備を行っておくことが重要です。

トリマーになるにはどうしたらいい?資格は必要?

トリマー なる方法

トリマーとして働くにあたり、必要な学歴や資格はありません

しかし、トリマー養成機関や養成コースのある専門学校などを卒業してから就職するのが一般的です。

トリマーの専門学校といっても、トリミングだけを学ぶわけではありません。

そうした養成期間や専門学校では、以下のようなことを学びます。

  • 犬種
  • 解剖学
  • 消毒法
  • 公衆衛生学
  • グルーミング(体全体の手入れ)
  • トリミング(ペットの毛を切り揃える)

※出典:職業情報提供サイトjobtag(厚生労働省)「トリマー」

トリマーという職業は、犬が好きというだけでなく、犬について積極的に知ろうとする姿勢や、お客さんとの信頼関係を築くためのコミュニケーション能力が求められるのです。

また、トリマーになるために必須の資格はないものの、持っているとアピールできる「関連資格」はあります。

トリマーの関連資格には、以下のようなものがあります。

それぞれの資格についての詳しい情報は、上記の資格名をクリックするとご覧いただけます。

特に、JKCの公認トリマーには、実務経験とスキルが低い方から順に「C級」「B級」「A級」「教士」「師範」という5段階に分けられます。

5種類の中でも、より高いランクの資格ほど学校に通う期間も長く、難易度も高くなります。しかし、スクールの講師として働けるなど、トリマーとしての仕事の幅が広がるというメリットもあるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

お金のカタチでは、他にも色々な職業の収入事情や仕事内容をお届けしています。

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