月収50万円のはずが意外とお金がない、貯金が貯まらないなんて人はいませんか?
日本の一般的な平均年収は400万円前後と言われており、それよりも確実に多いはずなのにそれほど生活にゆとりがないといった話はよく聞きます。
今回は、月収50万円のサラリーマンが負担するべき税金の金額や生活水準、貯金の仕方を紹介していきます。
月給50万円のサラリーマンの手取りはいくら?税金や社会保険料を計算!
STEP1 まずは年収を算出
税金や社会保険料の計算は一般的に年収をもとに計算されるので、今回もそれに則って年収をまずは計算していきます。
今回は簡略化のため賞与やボーナスが年間で100万円あるケースを考えていきます。
すると年収は、
月収50万円×12ヶ月+賞与100万円=700万円
となります。
ではこの700万円という数字をもとに計算を進めていきましょう!
STEP2 給与所得控除額を算定
税金というのはこの700万円全額にかかるわけではありません。
この700万円からいくつかの控除を行なった後で課税は行われます。
給与所得控除は年収によって異なるので、下の表を参考に見ていきます。
収入金額 | 控除額 |
〜180万円 | 収入×40% |
180万円〜360万円 | 収入の30%+18万円 |
360万円〜660万円 | 収入の20%+54万円 |
660万円〜1000万円 | 収入の10%+120万円 |
1000万円〜 | 220万円 |
つまり、今回の場合は控除額は年収の10%+120万円ということになります。
よって年収700万円では給与所得控除は190万円となります。
STEP3 社会保険料の計算
社会保険料は地域によって若干異なりますが、概ね15%ほどと考えられます。
よってこの場合には、700万円×15%=105万円が社会保険料となります。
STEP4 基礎控除の確認
先ほどの給与所得控除に並んで、所得税や住民税に対する控除をここで確認しておきます。
- 所得税の基礎控除:38万円
- 住民税の基礎控除:33万円
STEP5 課税所得の計算
ここまで、給与所得控除・社会保険料・基礎控除を求めるところまで完了しました。
では実際に、課税対象となる所得をそれぞれ計算していきます。
所得税の場合には、
- 課税所得=700万円−(基礎控除38万円+給与所得控除190万円+社会保険料105万円)=367万円
住民税の場合は、
- 課税所得=700万円−(基礎控除33万円+給与所得控除190万円+社会保険料105万円)=372万円
が課税所得となります。
STEP6 課税所得をもとに税金額を計算する
まずは所得税から計算していきます。
所得税の税率は課税所得に応じて変わるので下の表を参考にすると、課税所得367万円の場合の税率は20%となります。
課税所得金額 | 税率 | 控除額 |
〜195万円 | 5% | 0円 |
195万円〜330万円 | 10% | 9万7500円 |
330万円〜695万円 | 20% | 42万7500円 |
695万円〜900万円 | 23% | 63万6000円 |
900万円〜1800万円 | 33% | 153万6000円 |
1800万円〜4000万円 | 40% | 279万6000円 |
4000万円〜 | 45% | 479万6000円 |
よって今回の所得税の金額は、
- 課税所得362万円×税率20%=72万4000円
となります。
一方住民税は所得税とは違い累進課税生ではなく、所得割と均等割の2つの部分に分かれていまず。
所得割の部分は基本的に全国一律で10%です。
均等割も基本的に5000円前後です。
これは自治体によって金額が多少異なることがあるので、実際の計算を据える際には地元自治体のホームページをご確認ください。
よって、今回は
住民税額=372万円×10%+5000円=37万7000円
となります。
よって所得税額と住民税額を合わせると、
72万4000円+37万7000円=110万1000円
となります。
STEP7 手取りの月収を計算
では実際に月当たりの手取り額はどうなるのでしょうか。
- 年収700万円−(社会保険料105万円+税金額110万1000円)÷12ヶ月≒41万円
となります。
控除の種類などによって多少変わることはありますが、社会保険料や税金を支払うことを考えると、手取りとして受け取れる金額はおおよそ額面の8割と考えておくと良いでしょう!
月収50万円の生活レベルはどれくらい?
子供がいる世帯でなおかつ片働きのケースでは、それほど余裕な生活は難しくなると考えられます。
特に子供が私立の高校や大学に通う場合には貯金をしながら、というのは難しそうです。
一方、一人暮らしの場合にはかなりゆとりを持って生活ができます。
家賃が10万円を超える物件に住み、趣味や食費にお金を当ててとしても収入の30%ほどは貯金はできるのではないでしょうか?
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